6.首筋から鎖骨へと下る柔らかな感触に途絶えていた意識が戻ってきた。 どうやら眠っていたらしい。 いまだ身体の上にある重みと鎖骨を乗り越えてなお下へと向かう黒い塊に手刀を入れる。 「痛ぇぞ。」 「当たり前だ!こっちはもっと痛い思いしてるんだからな!」 「イイ思いの間違いだろ?」 下から顔を覗き見られて憤死しそうだ。一々思い出させんな。 脂下がった顔を押し退けて、動かす度に軋む腰と引き攣れる筋肉に鞭打ってどうにかベッドから起き上がる。 汗と白濁に塗れた身体からはリボーンの匂いがして、隅々まで弄られて奥まで満たされたんだと実感する。 歩く度に内腿を伝う体液がより鮮明にそれを教えてくれていて、恥ずかしさで死にそうだ。 とにかく洗い流してしまえとバスルームの扉を開けようと手を伸ばすと、後ろから手が伸びてきてオレより先に扉を開けると抱え上げられて中へと連れ込まれた。 「ここは一人じゃ洗えねぇだろ?手伝ってやる…」 するり、と後ろを指で撫でられてまだ熱を持った身体が小さく震える。 逃げ出したいのに身体が言うことをきかないせいで指がどんどん好き勝手に動いていく。 後ろから伝う白濁に合わせ指が腿の柔らかいところへと這っていく気持ちよさに声が漏れた。 「も…や、だ…ぁ!」 イイところを的確についてくる指に泣きが入る。 覚えたての遊びに夢中になるように幾度も執拗にそこを撫でられて、やり過ごせない快楽に縋るものを求めてリボーンの首へとしがみ付いた。 するとさんざん弄っていた指を止めて、抱え上げていた身体を降ろされた。 ほっと息を吐いてリボーンから身体を離す。 シャワーを掛けられてやっと洗い流せるんだと安心していれば、ボディソープを手の平に乗せたリボーンが迫ってきた。 「ちょっと…!自分で洗える!」 「遠慮すんな。綺麗にしてやる。」 「遠慮するに決まって…うんんっ!」 逃げ出そうにも腰を掴まれ引き寄せられて、口を塞がれた。 先ほどの悪戯な指のせいで力の入らない身体では到底敵うはずもなく、思う様貪られる羽目になり気が付けばリボーンの身体にしがみ付いているのが精一杯の状態になっていた。 やっと離れていった唇を目で追っていると、身体をぬるりとしたもので撫で付けられる。 身のうちを這う何かに声が漏れると、益々調子に乗って手が這いまわっていく。 肩から腰へと這う手に身体が弓なりになれば、脇腹から胸へとボディソープのぬめりを借りて撫で上げられる。またも硬くなってきた胸の突起にも指が絡み、親指と人差し指の腹で交互にそこを捏ねる。見なくても分かるほどぷっくりと立ち上がったそこを弄る手と、腰から臀部へと滑らせる手とに翻弄されていく。 ぐっと窄まりに指を押入れられ息を飲むと、今度は前の起立もゆるく握られた。 後ろと胸への刺激で半立ち状態になっているそこをゆっくりと擦り上げると形を変えて体液を滲ませる。ねばつくそれを指に絡ませて扱かれ、気持ちよさに腰が揺れると窄まりへと伸びた指がもう一本増やされてギリギリまで奥へと進んでいく。 中を動く指が奥の白濁を掻き出す度に、物足りなさに身悶えして、そのはしたなさに全身が焼かれてしまいそうなほどの羞恥を覚える。でもダメだった。 隠そうにも隠せない声が漏れて、その度に唇を噛み締めるのに、リボーンが口付けでそれを解いていってしまう。口付けによって解けた唇から漏れる喘ぎは耳を塞ぎたくなるほど甘い。 「ひ…っ…あぁ…!」 起立を扱いていた手がリボーンの肩に縋っていたオレの手を握ると、リボーンの起立へと導かれた。ドクドクと熱く大きく育ったそこが愛おしくて両手で抱えると一層大きくなる。 内壁を擦る指と手の中で主張するそれとに煽られて、疼きはじめた身のうちに巣食う熱を逃がそうと息を吐く。そんなオレの耳朶へと唇を寄せると甘く呟く。 「どうする?…中まで綺麗にしてやったが、またするか。それともやめるか。」 その声にすら感じて身体を反らせると、空いた手がシャワーで身体を覆っていた泡を洗い流していく。隠されていた赤く硬くなっている胸の先や、しっかりと立ち上がっている起立が晒されていたたまれない。 まだ中にいる指がぐるりと内壁を擦ると、指を締め付ける。 綺麗にしにきた筈なのに…と頭の片隅で思っても、言うことを聞かない身体にとうとう負けた。 「…する…」 「どこでだ?ベッドまで戻るか?」 訊ねながらも手を止めないリボーンにいいようにされているという自覚はあったが、もう遅かった。 「っ…!も、まてな…ひっ、あぁ!」 バスタブの縁に手を掛けさせられると、後ろから一気に突き立てられた。腹の奥まで押し入られる感覚に身体を震わせる。項に息がかかり、甘噛みとキスとを繰り替えされながらも抜き差しが激しくなっていき、膝が落ちそうになるが腰を抱えられて一層深く抉られた。 縁を握る手に力を込めるのに、身体をゆさぶる動きについていけずに何度も外れそうになる。 漏れる声も擦れ擦れで最早悲鳴ですらない。 胸の先を指で摘まれると中を締め付けてしまい、それにリボーンが息を飲む。 「やるじゃねぇか…」 「いまの、は…お前のせいだろ…?」 言えばイイところを擦り上げられた。嬌声と涙が漏れて、最後が近いことを知る。 一際深く押し込められてあっけなく果てた。 それとほぼ同時に腹の奥に3度目の吐精を受け止めた。 . |