リボツナ2 | ナノ



12.




結局、ビアンキさんはあの後すぐに帰ってきた母さんと意気投合して母さんの料理を習うことになってしまった。

でも、あの破壊的な料理の腕が上がるのかどうかは不明だ。
で、何故か家にホームステイすることになったビアンキさんのために、リボーンは勿論、オレも家から追い出されてしまった。

曰く、年頃の女の子と一緒に暮らすのはいけないから。と。

そんな訳でオレはリボーンの家で居候することになった。
ご飯は今まで通り母さんが作ってくれるのでうちに食べに行く。風呂とか寝るのはリボーンの家へ。
…それってありなの?つーか、コロネロが尋常でなく焦っていて、リボーンまでもが動揺しているのは何でなの?






翌日。言ったら即実行の母さんにより、着替えや学校の道具などを持たされて追い出されてしまった。
酷いよ。オレはいいんじゃないのと思ったけど、そこら辺は厳しい母さんなのでダメらしい。
仕方なしに持てる荷物だけは持って、後は必要になったら取りにいくことにした。ゲーム機だけは何が何でも持ってたけど。

「おじゃまします。」

「…まぁ、入れ。」

最近では足を入れたことがないリボーンの家。すごく久しぶりだ。かれこれ3年ぶりくらいか。
モノトーンで統一されたモダンな雰囲気の家で、使い勝手より見た目重視なのがリボーンらしい。

キョロキョロと見回す。
玄関と廊下は綺麗になっていたけど、居間やキッチンは手付かずといった感じだ。
少し埃っぽいので窓を開け、ほうきとはたきでパタパタ埃を追い出した。住んでいない家って意外と埃っぽくなるんだよね。

学校帰りの時間なので夕方までに住める状態になるかは不明だ。
あ、でも意外に綺麗だ。住んでないから少し淀んだ空気も、埃と一緒に追い出した。

「よし!一階はこんなもんかな。おーい、リボーン!二階はどう?」

「もうちょっとだ。」

どこかの部屋に入っているせいか、少し聞き取りにくい。
二階は部屋数が一階よりあるので手間取るのだろう。手伝うか。
ペタペタとスリッパを鳴らし、二階に上がっていく。結構焦ってしまっているらしい音がする。それならオレが居ないときに隠せばよかったのに。…それにしても何を隠してるんだろう?気になるな。

リボーンの部屋らしきところからの音に、こそっと中を覗こうとするとドアの手前からリボーンが立ち塞がった。

「ツナは隣を使え。そっちは午前中に綺麗にしといたからな。」

「あ、ありがと。」

う〜ん、残念。中は邪魔されて見えなかったよ。余程見られたくないんだな。今度聞いてみようかな…って、教えてくれる訳ない。そんなこと言おうものなら代わりに何を要求されるか。触らぬ神に祟りなしだ。

指された部屋の扉を開けると、きちんと整頓されいた。オレの部屋と大違いだ。整頓も整理も苦手だからすぐに足の踏み場もなくなりそうだけど、一応綺麗にする努力はしてみよう。

一番先にテレビの前にゲーム機を置き、接続しておく。これですぐにできる!
他の荷物は着替えと学校の道具ぐらいなので、適当に放る。よし。

「何がよし、だ。そこにあるクローゼットに学生服ぐらい仕舞いやがれ。」

さっそく昨日の続きをしようとゲーム機の前に座った途端、リボーンから声が掛かった。
そろそろ…と首を廻すと、怒ったような困ったような顔に遭遇した。

??

いつもなら宿題やら予習をするので、こんな時間にゲームに触ると体罰があるのに、何故かオレの傍に近寄らない。部屋にも入ってこないでドアのところで声を掛ける。

「リボーン?」

「飯の時間だ。ツナの家に行くぞ。」

時計を見れば6時半過ぎだ。そう言えば腹減ってきた。ぐぅ〜と情けない音を立てるといつもの人を小馬鹿にしたリボーンの表情になる。

「行くぞ、お子様。」

「待ってってば!」

コントローラーを放り投げてリボーンの背中にくっ付いた。するとびくっとリボーンの背が揺れた。

「どうかしたの?」

「…何でもねぇんだよ!」

痛い、痛いって!いきなりヘッドロック掛けんな!っとにおーぼーなカテキョー様だ。


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