小説 | ナノ


2.



キスをして満足したのであろうツナは、しがみ付いていた腕を解くとそのままベッドへ落ちていった。
半端に煽られてどうしようもなく熱を持ったそこをツナの太腿に押し付けてみても、安らかな寝息のままだ。本気で寝ている。

その姿をジッと見詰め、それからシャツの襟を掴むと左右に開いた。ボタンをチマチマ外すこともまどろっこしい。ブチブチと音を立ててはじけ飛ぶボタンをそのままに白い首筋に顔を埋めていった。

余程眠いのかまだ起きないのをいいことに無防備な肌を辿ってシャツを剥ぎ取っていく。
肌寒さに眉を寄せる顔を眺めながら滑らかな肌を唇で確かめた。
んっ…と鼻にかかった声が漏れて、それを聞いていっそう中心に熱が溜まっていった。

灯りのついていない部屋でも夜目の効くコロネロからはツナの身体が浮かび上がって見える。自分とは違う肌の白さは妙に艶かしい。同い年だというのにつるつるした脛を掴んで割広げ、自分の身体を間に捻じ込む。

脱がしかけのシャツをベッドの脇に捨て、トランクス一枚となったツナに伸し掛かるとまたもするりと腕が伸びてきた。今度は首にしがみ付くもそのまま体重を移動させられてベッドの上に反転させられた。

「…起きてたのか?」

「何言ってんの、コロネロが起こしたんだろ。」

言ってコロネロのTシャツを脱がし、その上にまたがった。
にこりと笑う顔は無邪気とは程遠い妖艶さだ。

顎のラインを指で辿られ、目の前に迫ってくる顔に身の裡が昂ぶる。そっと重ねられた唇が何度も啄ばんでは離れ、離れては啄ばんでを繰り返す。そのもどかしさに下から強引に口付けるとやっと深く重なってきた。

キスは幾度もした。
最初のキスは強引にいきすぎて歯がかち合うほどの勢いのキスとも言えないようなものだった。
2度目は何となく離れがたくて、ふと視線が重なったようにどちらからともなく。
けれどこの家に越してきた当日に交わした口付けから数えて3週間ぶりのキスは、今までのどのキスより深く舌を絡めた。

キスの合間に手を這わせるとびくりと背中が跳ねる。布越しに膨らむ中心を腹に感じ、自分の昂ぶりも押し付けては擦り上げる。
中で勃起するそれを引き摺り出そうとベルトに手を掛けると、上からツナが手を掴んだ。

「オレにやらせて?」

素早くベルトを引き抜かれ、チャックも下ろしズボンを脱がされた。互いにトランクスのみの姿になるとツナがオレの中心を引き出した。

「ムリすんな。」

先走りに濡れたそこは、すでに黒々として天を向いていた。それを見詰めるツナが恐る恐るといった具合に手でそれを握る。ゆるゆるとした手の動きがもどかしい。
それでもツナに触られているのだと思うと体積を増す起立に、ツナがそっと口を付けた。

「オイ?!…そんなことしなくてもいいんだぜ…!」

そう言いながらもぬめった感触が纏わりついてくれば、気持ちよさに硬く大きく膨らんでいく。
熱心にそこを舐めている姿に、お世辞にも上手とは言い難い口淫でも弾けそうになる。
根元から先まで舐め取っていき、伏せられていた瞼がうっすらと開いて仰ぐと欲情に潤んでいた。

カリから亀頭を丹念に舌先で掬って、また口に含む。それでも含みきれない起立に手を添えて歯を立てないように口いっぱいに扱くと最後に先に吸い付かれた。
慌ててツナの顔を手で上げさせるも弾けた白濁が顔から胸にべっとりと飛び散った。

射精させられた悔しさに、荒い息のままツナを組み敷くと頬についたオレの精液を指で掬い取って口へと運んでいく。

「あんまりおいしくないね。」

「…っ!当たり前だろうが。んなもん、不味いから吐き出せ。」

指を舐めている舌がチラチラと見え隠れして、そのいやらしさに性懲りもなくまた下肢に熱が溜まりはじめた。
自分のTシャツで白濁を拭い取っていくと、布の摩擦と精液のぬめりで擦られた胸の先が赤く膨らんだ。
ツナの赤いそれを指で捏ねると甲高い声が漏れる。
白い肌にポツンと立ち上がった乳首に舌を這わせると白い身体がビクリと跳ねた。

周りを舐めていくともどかしさにか首を横に振って、身体を押し付けてきた。それを無視して今度は下肢へと手を伸ばしていく。
トランクスの中で先走りに濡れたツナの起立を掴みだしてやると、手の中のツナ自身がビクビクと震えた。

「ひゃ…!あ、ああ…!」

先ほどのお返しにと、わざと音を立てて扱きならが胸の先を嬲っていく。
あっけなく快楽に陥落したツナをもっと乱れさせたくて、手の中でぐしょぐしょになっている中心をそのままに後ろへと指を滑らせていった。

一度も触れたことのないそこは、まだ硬く閉ざされていて先走りで濡れている指でも捻じ込めそうにない。
仕方なく先ほど脱がされたズボンから用意していたものを取り出すと、封を開けることも面倒で力ずくでこじ開けた。

ツナの脚を左右に割り広げて腰を掴むと、さすがに恥ずかしいのか手で前を押えて逃げ出そうとする。
それを強引にねじ伏せて窄まりに指を差し入れた。

「いっ…!」

ぬめりを借りた指は少しだけ入るも、羞恥と怖さに強張るそこは中々解れていかない。
痛さに食いしばる唇にキスを落とせば少し身体の力が抜けていった。

「ここに入れてくれ。」

「ン…んっ!」

2本目の指も押し込めて、中を掻き回すと突然指を締め付けて奥へと引き込まれていく。
もう1本増やして抜き差しを激しくすると悲鳴のような喘ぎ声が響いてきた。
淫猥に揺れる奥から指を抜いて、怒張を宛がった。


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