リボツナ | ナノ



7.




舌が起立の先を這う度に身体が揺れてじわりと体液が滲んでいく。それをわざと音を立てて舐め取られても羞恥よりも気持ち良さが勝る。

力も入らない手が先生の頭を掴んだ。
自分でも押し退けたいのか押し付けたいのかさえ分からない。

腿の内側をなぞっていた手が離れると、左右の膝裏を抱えて割り広げられた。
口を離して上から注がれる視線は嬲るように身体の隅々まで注がれる。

唾液に濡れた胸の先はぽつんと赤く立ち上がっていて、その周りには唇の辿った跡が点々と残っていた。
そそり立つ起立も、そこからしたたる先走りも、なにもかもが淫らでみっともない。

恥ずかしさに手で起立を覆うと、抱えた膝裏を思い切り引っ張り上げられて尻まで眼前に晒す羽目となった。
焼け付くような羞恥に晒されて片手は前を押えたままで身体を捻り、逃げ出そうとベッドに手をついた。するとそれを逆手に取られてベッドにうつ伏せに押し付けられる。

「逃げられると思ってんのか?」

尋ねられて首を横に振る。
怖いし恥ずかしいけど、先生から逃げたいとも逃げられるとも思ってはいない。
それでも身体は未知の行為に強張った。

押さえ付けられていた腰を高く持ち上げられると、ぬるりとした感触と共に尻の奥を撫で付けられる。
ゆっくりと馴染ませるように周りに塗りこまれ、徐々になにかが押し込まれる。
痛くはないが気持ちよさもないそれを息を詰めてやり過ごした。

ぬぷりと音を立てて奥へと吸い込まれたそれが指だと気付いたのは、ほぐれはじめた奥で違う動きを始めたからだ。
抜き差しだけの単調な動きではなく、探るように中を擦られて強張っていた背中がしなる。

握り締めたシーツを噛むことで声を殺そうとしたが、それよりも早く口の中に指を入れられて咥えさせられた。
長い指を捻じ込まれて閉じられない。噛み付けないように上顎を押し上げられて、指がオレの舌に絡む。
ツツッ…と爪が舌の先をなぞり、奥を擦りあげる動きに開いた口からは唾液とともに声が零れた。

「ん、あっ…あ!」

神経を鷲掴みにされたような感覚に、知らず腰が揺れていた。
いつの間にか奥を弄る指が増え、その一本一本が違う動きをする。
暗い室内に篭る息遣いと、ぬぷぬぷと響く音に身体が熱くなってきた。

口から指を抜くと、オレの唾液で濡れた指を目の前に翳す。
そのまま指がついっと下る動きを視線で追った。
赤くしこっている乳首に触れられて、電気が走ったように身体の奥がビリビリする。
知らず奥を擦っていた指を締め上げた。

「やっ、こわい、いやぁ!」

未知の刺激に身体が逃げを打つも、奥を抉る指はもっと深く捻じ込まれ悲鳴が上がった。
胸を弄っていた手は逃げられないように腰を掴み、窄まりを擦る指は節でイイところを擦り上げる。
そのまま腰を掴んでいた手は先走りが滲むオレの起立を掴むと上下に扱きはじめた。

前と後ろを同時に責められて腰だけ突き出した格好のまま翻弄される。
背中に覆い被さってきた先生は、ゾロッと項を舐め上げて首筋に吸い付いたり、噛み付いたりを繰り返した。
その度に指を締め付けてはクツクツと笑われる。

「も、ヤだあ!」

「まだまだこれからだぞ。知りたいんだろう?逃げんじゃねぇぞ。」

耳朶に落ちる声に煽られて、握られていた中心がビクンと跳ねた。
滴り落ちる先走りのぬめりを借りて亀頭を指で強めに擦られ、奥をぐりぐりと弄られた。


ひっきりなしに漏れる声は耳を塞ぎたいほど甘い。
もう扱かれる起立がイイのか、後ろの抜き差しがイイから腰が揺れるのか分からない。

「ヤ、ンん!」

「イイ顔だな。もっといいもの入れてやる。」

そう言うと奥にあるしこりを指で引っ掻いて、手荒に奥を掻き回される。痛い筈なのに、それすらよくてどうにかなりそうだ。
起立を掴んだ手が下生えの奥をやわやわと揉まれ、滴り落ちた先走りがぬちょぬちょと音を立てる。

「でる!で、ちゃうっ…!」

急速に膨らんでいく起立と、ドロドロに溶かされた窄まりは切なげに指を喰んだ。
ぐっと強めに根元から扱かれて、長い喘ぎと共に白濁を吐き出した。

勢いよくシーツの上にぶちまけた精液は、自らの胸まで汚した。
先生の手は起立を握ったまま出し尽くせといわんばかりに擦りあげる。
起立を絞り尽くした手は、イったばかりで敏感になっている先に白濁を塗り付けてまた強く握り締めた。

奥から指を抜かれ、その刺激に身体を震わせる。
怒涛の行為に付いていくことができず、力の抜けた身体はシーツの上に突っ伏し縋るものを求めてシーツを掴む。

「エロいなツナ。これだけでこんなになっちまったぞ。」

そう言われ、シーツを握っていた手を取られた。
手が導かれた先にはズボン越しでもはっきり形が分かるほど勃起したそれを握らされ、羞恥とは違う熱が身体を駆け巡る。

カッと腹の奥から焼け付くように湧き上がるそれは、今まで経験したこともない類の衝動だ。
先生の手の中でじわじわと熱くなる起立に自分でも驚く。
これをどう表現すれば先生に伝わるのかさえ分からない。

先生のそれを強く握りながらじっと下から見詰めていると、肩を掴まれて仰向けに転がされた。
恥ずかしさよりも強い衝動に突き動かされて、先生のベルトに手を掛ける。
不器用なオレは思うようにバックルを外すことができない。

「焦らしプレイってヤツか?」

「バッ…!ちが、」

必死に外している途中で先生の顔が落ちてきた。
口を塞がれて執拗に舌に追い立てられる。
それでもベルトを外し終えると、ファスナーに指を掛けて下におろした。
あとは下着だけだ。

音を立てて離れた唇を視線で追っていると、その唇がニイと笑みの形を作る。
その顔はよく知る顔と似ていて、でもそれよりも数十倍迫力があった。

「お怒ってる…?」

「ああ、怒ってるぞ。まんまと『友だち』に喰われそうになったおめでたい頭にも、人を煽る仕草にもな。」

「あおる?」

何のことだ。さっぱり意味が分からないオレは、先生の下着に手を掛けたまま先生を下から覗き込む。
すると下着の奥の先生自身がビクリと動いた。

「エロツナが。潤んだ目で上目使いは他の誰にもするんじゃねぇぞ。」

「えろ…エロいのは先生だろ!」

失礼な言い草に反論すると、先生の目が据わりはじめた。

「いいだろう、エロい大人を本気にさせたらどうなるか教えてやるぞ。」

言うが早いかまたも口を塞がれて、ベッドの上に身体を押し付けられた。

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