シアワセ_GMひよにし屋B | ナノ

Garden


シアワセ


参加者


GM.ひよにし屋
PL.ゆず/酢橘
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GM:それではチャプター「シアワセ」を始めます。よろしくお願いします!
酢橘:よろしくおねがいしますー
GM:【導入】
GM:探索者はいつも通りか、はたまた珍しいことか、夜ベッドの上で眠りについていた。
もしかすると、誰かに呼ばれ、導かれていたのかもしれない。
GM:・・・
GM:・・
GM:・
GM:探索者は意識の底で、誰かの声を聞くだろう。
GM:「貴方は、死を知っているの?」
GM:拠点やダンジョンのことは頭に無く、無意識にでも、
自身の生まれ育った世界でのことを話そうとするだろう。
瞼はまだ開かず、新たな記憶も戻らないが、それでも探索者は理解してしまっている。
元の世界で、死を知っていたか、はたまた知ろうとしていたか、否かということを。
酢橘:問いかけに対して素直に考えを巡らせる……死を知っているか。
死は絶対のものであると知っている。
死は万人のものであると知っている。
死は悲しみを与えるものであると、知っている。
酢橘:だが、文献の知識ばかり。自分自身の身近にいただれかのことは、思い浮かばなかった。
しいて言うなら、己がこれから経験するであろうものを知りたいと思ったことはある、程度だ
酢橘:「私はまだ……きっと、知らない。知りたいとは、思っていました……が」
声:「そう、貴方、幸せなのね」
GM:声は、どこか優しい響きを持っていた。
GM:・
GM:・
GM:・
GM:【シアワセ】
GM:探索者はその世界に立っていた。
GM:花だ、一面の花畑だ。
花は探索者の足下を広がり、探索者に穏やかな匂いを掠める。
色鮮やかな夕日の空は、景色を静かに見守っているだろう。
GM:貴方はこの光景を知っているだろうか。
あるいは似たような場所を見たことがあるだろうか。
知っているのであれば、思い出しても良い。
酢橘:目を開ける。と同時に広がる風景に首を傾げたあと……酢橘は両手に持っていた柚子に気付く
「あぁ……君、一緒にいてくれてよかった」
安心しきった微笑みを浮かべて柚子を撫でる。固い皮についた汚れを払うように。
傷がないかを確かめる。彼女の体は傷一つなく……美しい鮮やかな黄色の着物をまとったまま。
彼女の無事を確認して
固有スキルの【時を摘んで君と語らう】を持ち物の柚子に使います。
GM:柚子はきっと、同じように一安心しているだろう。
酢橘:「無事でよかった。君の声はいつも素敵だ……えぇ。綺麗な夕日……君のほうがきれいですよ?……」
とひとしきり愛を囁いた後で
「夕日が痛いですね。こんな場所は……はて」
首を傾げつつも思い出す。
以前、いつだったか自分はここに似たような場所から…………?
辺りになにかないか【注視】を使います
GM:景色の中に、一つの道と花売りの少女が存在する。
花売りの持つ籠には花が数本入っていた。
酢橘:「誰でしょうね」と柚子に尋ねた。
「あんな子供は記憶にないです。いえ、君しか目に入っていないので忘れただけ……かもしれませんね」
柚子との語らいは至福の時…それを邪魔しない分だけ少女の存在は許容できた。
景色の中に彼女とふたりっきり、という場面であるのなら、あと数日は滞在し満喫しただろう。
頭上にそびえる夕日は鮮やかであり、香り立つ花は決して嫌いではない。
足元にある花を眺めようとしゃがみ、咲いている花弁を指先で転がすように撫でた。
現実逃避……もといこの一瞬を少しでも長く居たい酢橘は彼女の諫める声をきく。
「君は優しいですね」
ため息をついて、少女に話しかけます。
「こんにちわ?貴女はどなたですか?」
GM:「私は花売りです」
「これからお墓参りですか?」
酢橘:「そうですか。………………」
思案しつつも少女に【注視】を使います
GM:「注視」→花売り
目が合う。赤に近い、橙色の目だ。
花売りの瞳は夕日のように丸く、瞳孔の代わりに白い花が顔を覗かせている。
花に詳しい者であれば、それがユウガオだと気付いても良い。
酢橘:花に見覚えがあり、花の名称を思い起こす。
「綺麗な瞳ですね。まるで……あの夕日のように」
少女の瞳に対する言葉。酢橘のそれは紛れもない称賛だった。しかし、それ以外に着目する点はないな、と両手は柚子を大事に支えたまま。
籠に入った花をちらりと見た後、無粋な想像は頭の隅からも追い出した。
「先ほど墓参りとおっしゃいましたが、私は誰かの墓に縁があった覚えがないのですよ。」
少女に問いかける。
「教えてはくれませんか?誰のお墓があるんですか?」
GM:「誰のお墓でしょう、私も分かりません」
「でも、誰かのお墓がぽつんとそこにあります」
「誰かがお墓参りに行ったら、きっと喜ぶでしょう」
だから。
「お墓まいりの為の花、一ついりませんか?」
酢橘:少女の話を聞いて考える。はて、一人で眠るとはそれはまた面倒な提案をしたものだ、と。
墓は自分の手で作るものではないからだ。
誰かの手を借りてでないと作れない。
自分は、死んでしまっているから。
誰にも縁が繋がらない相手であっても、弔われたならば誰かが居たのだろう。
だから、その墓の主もまた誰かが弔ったのだ。
「こんなところで眠りたいと、それは私も思うでしょうが……」
雰囲気はいい。良か不良でいうなら間違いなく良だ。
だがあまりにも気配がない。花ばかりが見守る……あぁ、【彼ら】であるならこの状況は当然だろうが、そもそも【彼ら】が墓を作るとは思えない。
だからきっと、眠っているのは仲間を弔う文化を持つもので……
弔った誰かすらも来ないのであれば、それはたしかに寂しがっていることだろう。
こんな、縁も所縁もないであろう男がいっただけで、喜ぶといわれるくらいなのだから。
「……そうですね。することもないですし……あぁでも、お金が必要なのでしょう?あなたは花売り、なのですから」
GM:「どれも売れ残りなんです、だから、むしろ一本だけでもいいので貰ってください」
「お金くれるなら、もちろん嬉しいですけど」ありますか?
酢橘:「私の手は彼女しか持っていません」
と、無いことをきっぱり言います。
GM:「売れ残って枯れるぐらいなら」「一本どうぞ」
そう言って花売りは籠の中の花を一本渡してきただろう。
酢橘:「ありがとうございます」
受け取ろうと、酢橘は手の中の彼女を右手だけで支える。
そうして、左手の指先で花を受け取ったあと、
「花を大事にする人はいいと思いますよ。少なくとも、私は好意的に見てしまいます。ふふ……浮気ではないですけどね」
と冗談を言って笑います。
GM:「花を大事にする人は、目の前にもいますよ」そう言って酢橘さんに笑いかけた。
「ありがとうございます!」
花売りは礼をして、他の誰かにも花を渡すために、花畑の隙間をねって歩き出した。
酢橘:「私の場合、花ではないのですがね」
一人ため息をついた後手の中の花を見る。
丸い花弁に白い花。小さな花が幾重にも重なった、愛らしい花。
「お墓参り……にはふさわしい花といえるのでしょうか」
思い立って手の中の柚子と花を合わせる。ちょうど花弁が柚子に当たるように。
「君には負けるね。いや……君の美しさにかすんでしまうのさ。愛らしい花も、ただ愛らしいというだけだ。あぁ……花なのだから、それでいいのだろうが」
手の中の柚子は何事かを返した。
「そうだね。これを必要としているのは別の躯だ。君ではない」
と会話を終えた後、あてもなく歩き出します。
GM:貴方は歩く。
GM:貴方はいつの間にか崖の端まで来ていた。ここでも花は美しく咲き誇っているだろう。
貴方しかいないこの夢で、崖の隅に一つの墓が立っている。
GM:墓の名前は、かすれて読めない。
酢橘:「あぁ本当に、ひとりぼっち。これではただの石ではないですか。眠るものなどだれも気にしない。死は、流れゆくものだけれど、貴方はそれを選んだのですね」
墓に花を添える。
「私は偶々ここに来ただけですが……この花は枯れます。あの子供の言うとおりに。そして風に吹かれていなくなる。また貴方は一人。」
拝むこともせず、ただ墓の状態を寂しいものだと思う。
酢橘:それだけを行うと、また柚子を大事に両手で持ったまま、酢橘は墓に背を向けた。
GM:背を向けた貴方は、……いつの間にか記憶の中の光景にいた。
忘れていた記憶でも、既に思い出していた記憶でもいいだろう。
GM:貴方は自身にとって「優しい」記憶を思い出す。
あるいは、自身にとって「優しかった人」の記憶を思い出す。
酢橘:「…………」
目を眇める。
浮かび上がる形に、久しく感じていなかった感情を抱いた。
「あぁーーー…懐かしい、ですね」
植物に囲まれた庭。
色とりどりの花が咲いた、陽光が当たる楽園。
澄んだ空気と花の香りが鼻孔を擽る。
幼かった酢橘にとって、理想的な箱庭。
本当に一時だけ、知識しかなかった彼にも実用できるように教えを授けてくれた気まぐれな存在がいた。
白髪を腰まで伸ばし、髭も好き放題伸ばした生やした老人。目元を隠す黒布をつけていたせいで、行動に難儀しているようにも見えたお茶目な年寄り。
理想を押し付けるだけ押し付けて、記憶のはるか遠くのうちに去っていった人。
「貴方は本当に気まぐれだった。」
一体どういう経緯で知り合ったかも忘れてしまったけれど。
「貴方のお陰で、僕の箱庭は『完成』していた」
酢橘:あまりの懐かしさに、酢橘はただぼんやりとその記憶を眺めるだけだった。
GM:優しい微笑みが向けられる。
声が聞こえる、それは「一緒に眠ろう」という暖かい声だ。
酢橘:「一緒に」
暖かい声に身を委ねたいと思ってしまうのも事実だ。
酢橘とて一人の人間であり……誰かと共に眠るということは、きっと経験が少ない。
優しさに身を包まれてしまいたいと思うことは、否定できない。
GM:いいのだろうか、それで。
酢橘:悩む。そして
「えぇ……素敵なことでしょう」
それでも、と手の中の柚子を見つめる。
「私は彼女と離れるわけにはいかないんですよ。今の私は、私さえ不確かだとしても……彼女がいるから、私なのですから」
笑って、その声に抗う。
「生きている彼女を放置して、私一人が眠るなんてそんな孤独……彼女に与えられるはずがない」
酢橘:「懐かしかったですよ……でも、貴方の声だとしても従えない。あの箱庭は、たしかに私の理想でした。……彼女と出会うまでのね」
GM:声が聞こえる。
GM:「手の中の彼女と一緒に眠ることもできるのに?」
酢橘:「彼女が、眠りに落ちたいなどと考えるはずもないのですよ」
声に答える。
「だって、それは私の夢でしかない。彼女の望みは共に生きることであり……共に夢におぼれることではないのですから」
柚子の声を聴く。彼女はいつだって、我儘な姫だ。
「そうですね……これはきっと、夢なのでしょう。ふふ、甘美な……世界さえも素敵で、天国のような場所」
GM:何かの声はくすくすと笑いながら言う。
「貴方が貴方の夢から脱出したいのなら、貴方がそうしてみればいいの」
頑張って、と他人事のような響きでそれは途絶えた。
GM:探索者の意識は、夢の中だというのにやけにはっきりとし始めるだろう。
貴方は一人、此処に残されてしまった。
酢橘:「意地悪ですねぇ……」
とのんびりと焦った様子もなく辺りを見渡す。
GM:貴方の夢だ。貴方の知っているものもある、貴方が思い描くものもきっとあるのだろう。
酢橘:「しかし考えようによっては邪魔も入らず君と二人きりでは……?それはそれで……あぁはいはいわかっています。出ましょう、速やかに出ましょう」
呆けた考えも浮かんだが、仕方がないとため息をこぼす。
彼女が望むのであれば、酢橘はどんなことだってしてしまえるだろう。
「でも私、何も持っていませんよ」
夢から覚めるのであれば……よく聞く手段としては強い衝撃を受けること。
「はて……この程度ではさすがにダメでしょうか……」
左手を水平にあげ、柚子を上腕に乗せる。
「落とさないことは約束しますので」
腕まくりをして、白いばかりの不健康な素肌をさらし、強く右手の爪を立てて引いてみた。
GM:その痛みは、やけに現実のように、腕に走り――
GM:・
GM:・・
GM:・・・
GM:【停止】
GM:探索者はベッドに落ちた状態で目覚めるだろう。
記憶に新しいのはただ一つ、探索者が思い出した記憶だ。
GM:ぶつけたのか、腕が痛い。
しかし、その手はしっかりと、柚子を包んでいた。
酢橘:「はて…………?」
酢橘:首をかしげて、柚子を撫でる。
「ずいぶんと懐かしいことを思い出しました」
記憶を巡らせながらも柚子をベッドに寝かせた酢橘は、ベッドから降りた。
酢橘:「レディと寝所を共にしてしまうなど……失礼をしました」
笑いかけた後、思い出した記憶を懐かしみ……また、微笑みながら、あくびを一つして、その辺に打ち捨ててあったシーツを拾い上げた
GM:貴方の優しい日常は、此処に、彼女と共にあるのかもしれない。
GM:【花とダンス】
GM:「シアワセ」クリアです!!!!!!!!!!!!!!おめでとうございます!!!!!!!!!!!!!!!!
GM:お疲れ様でした!
酢橘:ありがとうございます!!!
酢橘:おつかれさまでした!!
GM:帰ってこれて良かった……報酬!
GM:●PL報酬
自身にとって「優しい」記憶の一部 or 自身にとって「優しかった人」の記憶の一部
GM:基本的にRPで開示した内容となっておりますが、BBSで修正しても構いません
GM:(ちょっと弄るとか書き方を変えるとか)
酢橘:ふむ……単純にBBSで報酬について、と送って本文に書けば大丈夫ですか?
GM:BBSは基本的にGMが立てて渡すので、
貰ったらそのスレッドに「返信」で自分が書かなければならない内容を本文に書いてください。
パスワードは統一されてるのでBBSの文を参考に!

基本的に「どれ(なになにの記憶)」に対して「なに(記憶の内容)」を貰ったのか、
その二点が記載されていれば問題ありません。
GM:また、返還された記憶は基本的に、
「エピソードや情報を1つだけ思い出す。情報が無い場合は、何も思い出す事が出来ない」になっております!
酢橘:わかりました!ありがとうございます!
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