今日は嘘が許される日ですね!という事で私も嘘をついてみました。


「ジョセフなんて大嫌い」


笑いそうになるのを何とか堪えてジョセフに言ってみた。すると。


「ハァ?俺の方が嫌いだしィ」


と、心底不快そうな表情で言われた。そしてすぐこちらに背を向けられる。・・・え。


「お前のその善人ぶったトコとかトロいトコとかウザいトコとかも〜〜〜ホンット最悪。すっげぇ嫌い。お前も俺が嫌いってーならちょーどいいわ。俺の前から消えてくんない?」


本当に迷惑している、といった冷たい態度に、私は。もしかして普段からそう思われているのかもしれないと錯覚し、エイプリルフールだという事も忘れ泣きそうになった。


「・・・な〜〜〜んて俺が言うと思った〜〜〜ンッ?!!」


と、普段のトーンに戻った明るい声と笑顔で振り返ったジョセフは、私を見るなりぎょっとした表情になる。


「えっ、ちょ、おま、何でそんな泣きそうになってんの?!」

「う・・・う〜〜〜!!!」


先程の嫌悪感丸出しのジョセフの態度を思い出すと一度込み上げてきた涙がなかなか引かない。あれが演技だというならジョセフはアカデミー賞受賞も夢じゃない。それだけ本当に聞こえたんだよ!!


「ジョセフが・・・私のこと嫌いって・・・!」

「お前から振ってきたのにどーゆーことだよ!!今日エイプリルフールだろ?!!」

「だってジョセフが本当に嫌いっていう風に言うから・・・!」

「言ってない言ってないッ!も〜エイプリルフールの嘘だろォ〜?そんな真に受けちゃイヤよン?」


おーよしよし、と抱きしめて私の背中をポンポンと宥めるように軽く叩いてくるジョセフに、私は遠慮なく力いっぱい抱きついた。


「・・・ジョセフ大好き。嫌いなんて嘘だからね」

「プ!・・・ったく、か〜わい〜なァお前は」


俺も大好き。とニシシと笑うジョセフに安心して今度こそ泣いてしまった。
そしてそこだけを見たシーザーが誤解して「貴様シニョリーナを泣かせるとはどういうことだJOJOォッ!!」と怒りの鉄拳を振り下ろすことになる。



エイプリルフール!



ジョセフの演技力が半端ないので、今後エイプリルフールに嘘をつくのはやめようと思います。



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20150401




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