小ネタより。ももんが様のリクエスト。
「酔っ払ったジョセフに絡まれる」





「シヨリちゅわ〜〜〜ん!!たっだいまァ〜〜〜〜〜♪」


いつもよりハイトーンで上機嫌な声が玄関から聞こえ出迎えると、私を確認するなりジョセフがカバッと勢いよく抱きついてきた。


「うわぁっ!!あ、危ないじゃんジョセフ・・・!おかえり・・・ってお酒臭ッ!!」

「へっへー!ただいまダーリン♪俺に会えなくて寂しかったァン?」

「いや、今朝会ったばっかりなのにもう寂しかったらどんだけメンタル弱いのよ・・・」

「俺はチョーーー寂しかったーーーシヨリチャンがいなくてぇ!!!ホラホラ、再会のチュ〜はァーーー?」

「あーもう酔っ払いは大人しくする!足下ふらっふらじゃない!歩く事に集中して!」

「えーーーーー」


グズるジョセフになんとか肩を貸して居間まで連れてきて、ソファーに座らせた。195cmの大男を支えて移動するのはかなりの重労働だなぁ!


「シヨリ再会のチューーー!」

「はいはい」


私は両手を広げるジョセフの正面に屈みその頬にキスをした。それだけでは足りなかったのか頬を膨らませ不服を顔で訴えるジョセフに隣に引き寄せられそのまま顔中にキスを受ける。ちゅ、ちゅ、と可愛らしい音を立てて降ってくるキスの嵐にだんだん恥ずかしくなってきた。大分お酒を飲んできたみたいだし、水を飲んでもらってからベットで寝てもらおう。


「ジョセフ、」

「ンーーーーー?」

「お水持ってくるから、それ飲んで寝よう?ね?」

「ヤダーーーーー!」

「もう、駄々っ子か・・・」


ぎゅーーーっと私を抱きしめて水を取りに行こうとするのを阻止してくる。どうしたもんかと思案を巡らせていると。


「寝るんならここで、シヨリの胸に顔埋めて寝る」

「えっ」


言うや否や、私に体重を掛けてきたジョセフにソファーへ押し倒されてしまう。そして言葉通り、ジョセフが顔を私の胸に埋める。

一気に心臓が加速した。


「ちょ!ジョセフ!!」

「んーーーーー・・・」


相変わらず私を抱きしめる腕はそのままに、胸に顔を擦り寄せてきた。
いつもなら変態!!と言って押しのけられるが、今のジョセフは酔っ払いだ。酔って人肌恋しくなってるのかもしれない。となると、不用意に引き剥がすのも可哀想だ。

私は心臓の音を聞かれる事と離れてもらう事を諦め、ジョセフの髪を撫でてやるために手を胸へ動かす。



その時。今までの流れでは考えられないーーー酔っているとは思えない程の神妙な声が。




顔埋まるほど胸ねぇわ・・・




という言葉を吐き出した。



それを聞いた私は、フッと駄々っ子を許す様に笑いそっと目を閉じ、予定通りジョセフの頭部に手を添えるとーーー





動けないようジョセフの頭を抑え、自分の頭を思い切り振り下ろした!
その後ジョセフの叫び声が上がるのは想像に難しくない。



酔っ払い!



酔ったふりしてやがったな!!



ーーー
20150328



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