文 | ナノ
(初めての…。)

希望の彼に触れたら、きっと彼は穢れてしまう。
でも、彼は優しく何も言わずに抱きしめてくれた。
僕の思いを受け止めてくれた…。
涙が止まらなくて、こんなに幸福な僕はきっとこれからとてつもない不運がくるんじゃないかと不安にもなった。


突然だけど、僕は今まで友達という友達もいないし恋人という関係になった人もいない。
こんなに人を愛しいと思ったのも初めてだし、こんなにも体を求めたのも初めて。
だから、苗木くんと付き合い始めて2人ともドギマギしながら、手を繋ぐところから初めたし、最初のキスも触れるようなキスだった。

「キスだって、ディープなのをするようになったし…今日こそ…エッチしたい!」

その為に、図書館で本を漁ったりやり方を調べたり、気持ちよくさせるために色々用意した!
今日、苗木くん達がこの島にくるから、コテージに誘いエッチするんだと気合を入れた。


「いらっしゃい!苗木くん!久しぶりだね!」
「狛枝くん!久しぶり!久々に会えて本当に嬉しいよ!」
「あ、あのさ…もし、よかったら今夜僕のコテージに泊まっていかないかい?」
「うん!もちろん、行くよ!」

苗木くんは嬉しそうに笑ってくれた。
こんな、純粋な苗木くんに…そう思うだけで興奮して、体が震えてきた。


「狛枝く〜ん?おじゃましま〜す」
「あ、いらっしゃい!苗木くん!」

部屋に入ってきた、苗木くんは何度もこの部屋に来てるのに、いつもよそよそしくベッドの隅っこの方に座った。
ああ、君ならこの部屋でどうどうとしていても良いのに…。

「苗木くん…僕は、君にお願いがあって今日呼んだんだ。」
「お願い?僕にできることなら、何だってするよ!」

ギシリと音を立てて、ベッドの軋む音が部屋に響く。
苗木くんの隣に座っり手をそっと握って、目を見つめる。
雰囲気って大事だよね!…苗木くんの大きな瞳が僕を真っ直ぐ見つめてくる。

「僕、苗木くんとエッチがしたいんだ…痛いとか嫌って言ったらすぐ止めるから…」
「え、エエエエエエッチ!?そ、そんな‥うぁ…」
「ダメかな?苗木くんと1つになりたいんだ?」
「だ、ダメじゃ…ないよ…僕だって…」

ボンッと顔を真っ赤にして、下を向いて恥ずかしそうに呟く苗木くんが可愛いくて僕のモノは完全に臨戦態勢。顔を覗き込んで、最後の一押しとして愛を呟くと「ん…僕も大好き。」って嬉しそうにOKを出してくれた。




「苗木くん…痛かったら、すぐに言ってね?」
「はぁ…ん…わ、わかったぁ…」

苗木くんをベッドに寝かせて、服をスルスル脱がせる。
スベスベのさわり心地のいい肌が目の前に、さらけ出されるともう自分を止められる自信がなかった。
小さな乳首をはむはむと吸い付くと、苗木くんの体がピクッピクッと動く。

「気持ちいい?苗木くん?」
「はぁ…あぁっ!…き、気持ちいいよぉ…」

顔を真っ赤にしながらフワッと笑い、嬉しそうに僕の頭を撫でる苗木くんに我慢の限界がきた。

「ごめんね‥苗木くん…限界だ…」
「へ?」

じっくり乳首いじって、トロトロにして苗木くんにいっぱい気持ちよくなってもらおうと思ってたのに…。
実際は上手くいかないものだね…僕なんかの愛撫に苗木くんがピクピク反応してくれて、恥ずかしそうにしながら、頭を撫でてくれて…すぐにでも一緒になりたい…。

ベッドわきにおいて置いたローションを手にとって、直接お尻にかけた。
何かで薄めて使うとか読んだ気がするけど、そんな余裕なんて微塵ものこってない。
後ろの穴に、グプッと入れるとスムーズに指が出入りするようになった。

「な!あぁ!んぅ!はぁ…やぁっ!」
「どうしたの?苗木くん?ああ、きもちいの?嬉しいなぁ・・・」

グチャグチャ…ヌチャヌチャ…

部屋に響く粘着音と苗木くんの喘ぎ声と僕の息遣い。
そして、指を増やして勉強してきた【イイトコロ】を探して、ゴリゴリ刺激してみる。
僕のは当然、立ち上げってるし苗木くんのも立ち上がり、とめどなく声が漏れる。

「はぁ…はぁ…かわいい…苗木くん…ね、もう入れてもいいかな?」
「ん…あぁ…ん‥はぁ…い、いいよぉ…あぁ!」

指を引き抜くと、ぬちゃ…と音を立てて糸を引いた。
引き抜くと、すぐに僕の自信を入れた。
一番、太い部分さえ入れば…後は大丈夫なはず…。

「あぁああぁ!」
「くっ…やっぱキツイね…あ、すごい…後ろの穴広がってるよ?」
「い、いわないでぇ!」

すべて、入ると暖かい中に包まれて動かなくてもすぐにイってしまいそうになる。
きゅう…きゅう…と不規則に締め付けられて、その耽美に僕は顔を歪ませた。

「な、苗木くん…締め付けないで…イっちゃいそう…」
「あ、あぅ‥ごめんね…だって、狛枝くんがかっこいいから‥」
「え・・・」
「あ・・・」

苗木くんの顔が真っ赤になっていく…でも、僕もきっと真っ赤になってると思う。
嬉しすぎて、何も言わずにゆるゆると腰を動かしだした。

「はっ・・・あぁ・・・ん・・・ああっ」
「くっ・・あっ・・・き、気持ちいいね?苗木くん…癖になっちゃいそう・・・」

腰の動きが激しくなっていき、一緒に果てようと苗木くんの自身も扱いてあげると中の締め付けも激しくなる。

「くっ・・・も、もういくね?中に出すね!」
「あぁ!んっー!だ、だしてぇ!ああああ」

一緒にいくと、苗木くんはクッタリと意識を失ってしまった。
愛しさのあまり、苗木くんをしばらく抱きしめてから体を綺麗にして一緒に眠りについた。

僕は、本当に幸福すぎて‥泣きそうだよ。

END





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