文 | ナノ
(一緒)
※もしも、苗木が1人生き残ったら設定
結局、命がけの学園生活は僕が1人残るという結末になった。
みんなが死んでいくのを最後まで見ていた僕は、雨の降る終わった世界に放り出された。
「希望があるからこそ、絶望は輝ける・・・俺のそばにずっといてね」
「・・・江ノ島・・・くん」
フラフラと歩く僕の目の前に、まんべんの笑みを浮かべて江ノ島くんは現れた。
僕の希望でみんなを助けられなかった・・・。
悔しさと後悔で涙が止まらなくて、そのまま意識が消えていった。
目が覚めると、部屋のベッドの上にいた。
体が妙に重たくて、目線だけで周りを見渡すと、普通のマンションのようだった。
「ここは・・・うっ」
じゃらっ・・・
息苦しさに、首元を見ると真っ赤な革の首輪が付けられていた。
真っ赤な色を見ていると、誰かの指先を思い出す。
記憶の最後に残るのは、僕に差し出す真っ赤な爪の指先。
キイィ・・・
「本当に苗木はこの色が似合うよね。」
「江ノ島くん・・・」
扉から現れたのは、ここに連れてきた張本人。
僕が動くたびに、ジャラリと鳴る首から伸びた鎖。
うっとりとした顔つきで、頬を撫でられる。
僕の怯えた表情に、しだいに息が荒くなっていく彼。
「ずっと・・・ずっとずっとずーっと一緒。いつまでもね」
そして、頬に爪を立てられて自分のものであるかのように痕をつけられた。
END
監禁がやっとかけた!
この後に狛枝編につづきます
よんでいただきありがとうございました
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