文 | ナノ
（コスプレ）
※ラジオドラマネタ
※キャラ崩壊
「苗木どの〜！」
「山田くん！おはよう！」
金曜日のあさ。
教室に向かって、歩いていると後ろから山田君に声をかけられた。
大きな巨体を揺らしながら、息を切らせて走ってきた彼は異常に興奮したようだった。
「苗木殿！今週の日曜日は空いてるでありますか！！」
「え。今週･･･は特に用事はないけど･･･」
「本当ですな!!じゃあ、前に話したコスプレで売り子の件お願いしたであります！」
「ええ！？ちょっと！！！！えええええええ！？」
「売り子が急遽来れなくなってしまったんでありますよ〜！もう、苗木くんしか頼れないであります！」
えええええ！？僕が、拒否をする前に山田くんは走っていってしまった。
待って･･･僕、コスプレの話はしたけどするとは言ってないよおおおおおお！
「･･･が･･･いいと･･･」
「苗木･･･いい･･･！」
「･･･あ･･･でも！」
ため息をつきながら、どうやって断ろうかと教室に向かうと教室から口論する言葉が漏れてきた。
「おはよー。みんな何の話してるの？」
「ちょっと！！苗木！あんたコスプレすんの！？」
「･･･」
「お前１人じゃって、山田に頼まれて仕方なく俺が一緒に行くことになったんだぞ！！」
「苗木くん･･･考え直して。こいつと一緒に行くくらいなら私と行きましょう！」
江ノ島さん、戦刃さん、十神くん、霧切さんが一気に話しかけてきた。
「俺と苗木で執事とメイドで売り子･･･いや、一緒に立っているだけで売り上げはいつもの倍であろう。」
「ありえないわ。あなたみたいな愛想の悪い人間が接客できると思って？」
「苗木〜！！！女の子の格好するんでしょ〜！？写真撮ってばら撒いていい〜？？」
十神くんはニヤニヤしながらメイド服を押し付けてくるし、霧切さんは両肩をつかんで揺さぶってくる。
江ノ島さんにいたっては、涎たらしながらカメラを撫でている。
「え。ちょっとまって･･･僕、メイド服･･･女の子の格好なんかしないし･･･!!!!」
「苗木･･･かわいそう･･･」
霧切さんが僕から手を離して、十神くんと本格的に口論を始めた。
僕の抗議はまったく耳に入れてもらえてない･･･ってか、コスプレやるとは言ってないし･･･肩を落とす僕を戦刃さんが頭を撫でて励ましてくれる。
バァァアアアン！！
「ちょっとまったぁあああああああ！！！！」
「山田…くん！」
「勝手に苗木殿の衣装を決めないでいただきたい！彼いにやっていただくのは、モチモチプリンセスのコスプレです！！！！」
「「！？」」
「あははは！苗木がモチモチ…アハハハハ!!」
お腹を抱えて笑う江ノ島さんの声と怒りで震えながら怒鳴る霧切さんと十神くんの声が教室に響く。
あー…なんか、頭がズキズキしてきたー。
「苗木？大丈夫？なんか、顔色わるい・・・」
「ん…大丈夫！」
戦刃さんと今日の授業の話をしていると先生が入ってきて僕たちは強制的に解散になった。
１日中、霧切さんからのなんとも言えない熱い視線と十神くんからの嘗め回すような気持ち悪い視線に悩まされた。
山田くんは原稿が忙しいとかで、詳しいことは明日電話で話すとだけ言われてさっさと帰っていった。
結局、何をすればいいのかも分からないし断るタイミングも逃して仕方なく帰宅した。
「はぁ・・疲れた･･･なんか、大変そうな事に巻き込まれちゃったし･･･」
頭がズキズキして、体が暑い…あれ？風邪引いた･･･？
これはヤバイと思いながら、体を起こしたくても中々動かないの事に更に焦りを感じながら意識が遠のいていった。
日曜日
「…どういうことだ…。」
「苗木殿、今日３９度の熱でこれなくなってしまったのです！」
「で、なんで私が呼ばれたの？」
「昨日、あんなに"私と一緒にコスプレしなさい！"って言ってたじゃないですか！」
「バカね！な・え・ぎ・君と一緒だから意味があるのに!!!苗木君が一緒だと思ったから来たのに。帰るわ。」
「ちょ･･･！ちょっと！」
「俺も帰る。苗木が来ないのなら意味がない。」
「えええええええええ！？待って！」
「離せ！！俺に、豚ごとぎで触るな！！」
「えええええええ！」
一方、僕はというと…
用事で家族が丁度出かける所に霧切さんが鉢合わせにあったらしく、自ら看病の仕事を名乗りでてくれた。
ちょっと、女の子に看病されるのは照れたけど…優しい霧切さんにドキドキしてしまった。
でも、１時間後に高級の果物を持って厭味を言いながら入ってきた十神くんと高熱で苦しむ僕を楽しそうに見る江ノ島さんや心配そうにする戦刃さんで僕の家は珍しく騒がしくなった。
END
はい！
某笑顔動画でラジオドラマの抜粋集を見てて思いつきました。
ただ、困って苦しむ苗木を見てニヤニヤする江ノ島さんを書きたかっただけです！
もっと、表現力をあげる！ビシッ！
ありがとうございいました！
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