文 | ナノ
(苗木臭)
毎日の日課になりつつある、モノモノマシーン。
「今日は…っと。ブルベリの香水かぁ…これ男子に人気がある香水だよなぁ…」
僕だって男だから、一吹きかければその匂いで女の子を引き付けモテモテなる。なんて夢なんだけどね!
「僕、香水とか付けた事ないし…そうだ!」
モデルなんだし、江ノ島くんに聞いたら教えてくれるんじゃないかな!
僕は、香水を握りしめて江ノ島くんの部屋に走り出した。
コンコン―…
「江ノ島くん?いるかな?」
「苗木?あれ、珍しいね?苗木から俺に会いに来てくれるなんて。」
ギュッと抱き締められて、離すように両腕で突っぱねた。
努力のかいなく、抱き締められたまま廊下で話の続きを欲された。
「僕は、香水ってどうやってつければいいのかなって…聞きにきたのに。」
「香水?あぁ…これ?」
僕の手から、軽々と香水をとり上げて手首にシュッとかけた。
瞬間、フワリと香る良い香り―…
「苗木?俺の顔見てぼんやりしてどうしたの?」
「え!?ち、ちがっ」
「苗木は知ってるー?この香水って付けたら、女は寄ってくるけど、男は離れるんだってさ」
「え。」
それを聞いて、僕が男なのに嫌だって思わなかった事よりも女の子に見つかって、寄り添う姿を見たくなかったのかもしれない。
「え、江ノ島くん!続きは部屋で話そう!」
急いで部屋に押し込んだ。
仕事以外で見たくなかったんだもん。
「え?何?苗木ってば、俺をとられたくないの?ヤキモチ?」
「違う!」
ニヤニヤしながら話しかけてくる江ノ島くんに僕は、真っ赤な顔を必死に隠すしかなかった。
「男には効果ない香水だけど、こんだけ可愛いい苗木になら効果ありそうだよね」
「それは違うよ!!」
隠してた顔を上げたら、江ノ島くんに捕まってしまいそのままオデコにキスをされた。
その後、僕も香水をしてみた。
女の子からも男の子からも色んな物をもらった。
なんで?
END
苗木くんが一生懸命に背伸びしてる姿にみんながキュンキュンしています。
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