「ちょっと!なにやってるんですか!」 「別にいいじゃねーか、初だなー」 「そういう問題じゃないでしょ!!」 「眠りのお姫様は王子様のキスで目を覚ますんさー」 「ね、寝ている女性に何しようとしてるんですか!!」
煩い……。人が寝てるんだから静かにしてよ。というよりもさ、今物凄く不愉快な奴の声が聞こえたんだけど。朦朧とする意識の中、「英国紳士さねー」「あ、ちょっと!!」と独特な喋り声と、それをとめようとする声が聞こえた。「ん……」身体を凄し動かして目を開くと「あ……」やべーと表情に表す赤毛兎のドアップ
「ねぇ」 「あ、あはははは……」 「兎…これはどういうつもり?」 「いや、花火がいつまで経っても起きないから目覚めのキスを……」 「ふーん…………」 「あははは……(間が痛いさぁ)」 「兎」
冷たく言名前を呼ぶと、兎は「ハイィィィィッ!!」と騒がしい声を出しながらピーンッと敬礼した。「死ね」炎架で兎の頭を叩き、沈めた。
「やぁ、花火ちゃん起きたのかい?」 「寝起き、最悪」 「うん、ラビ君が沈んでる時点で大方予想できるよ」
室長が苦笑しながら病室に入ってきた。「何故、兎いる?」本当になんでここに居るんだ。不愉快だ。明確な理由がなければ許さないよ。そういう目で問うと室長が「それは……」と言葉を濁らせるが、「私に用がある、といえば分かるかの?」これまた独特のファッションセンスをする小柄な男の言葉で納得する。
「……ブックマン」
ブックマンが居るという事は裏の歴史に用事がある……つまり、ノアのために居るのか。
「怪我はどうだ?」 「僕、怪我してない。ただの疲労」 「そうか。リナ嬢がまだ目覚めぬ。それまで暫し休め」
ブックマンの言葉に頷いて答えた。
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