いつからだっけ、僕がこんなんに冷たくて人を簡単に切り捨てれるようになったのは。
「花火ちゃんとあたしはずっと友達だからね!!」 「ずっと?」 「うん!花火ちゃんと──は永久不滅!ずっと仲良し!!」 「……うん、そうだね」 「ちょいまち!俺を忘れるんやない!」 「へっ、花火ちゃんは──のだよ!アンタにはあげん!」 「お前に許可貰う気はさらさらないわ!なあ、花火!俺との仲も永久不滅やろ?むしろ友達以上の関係もカモンや!」 「……以上の関係になるつもりはない」 「しょっきんぐ!悲しくて泣くで!」 「……でも、僕たちの仲は永久不滅」 「「きゅんっ!キャーッ!花火ちゃん/花火かっわいー!」」 「わ、抱きつかないでよ!重い!」
あの子たちが居たから僕は酷い扱いを受けていても平気でいれた。幸せを噛み締めることができた。
「──が死んでしまった……」 「なんということだ……《天使の子》がいなくなったらこの村は終わりだ……」 「何故《天使の子》が死んで《悪魔の子》が生きているんだ……」 「きっとあの子が呪われてるからよ」 「炎狼家が呪われてるから……炎狼花火が呪われてるから……」 「恐ろしや」 「このままでは私達も終わってしまう……」 「《悪魔の子》が《天使の子》といたからだ……」
あの子が死んでから村の人からの扱いは酷くなった。石を投げつけられたりだってした。彼女がいなくなっても彼は必死で僕の傍から離れまいとしたけど、村の人たちは僕を許さなかった。
「村から出て行け」 「《悪魔の子》は村から出て行け」
「呪い子」
言うな。
「悪魔の子」 違う。
「あの子を返して」
やめて。
「呪われた子」
「悪魔の子」
「呪われ子」
「忌み子」
「災いの元凶」
黙れ黙れ黙れ……。
「「「悪魔の子!!!」」」
黙れ!!!
僕は好きでこんな力をもったんじゃない!!好きであの家に生まれたんじゃない!!贅沢なんていいから…ただ普通に生きたかったんだ!なにも知らないくせに……
霊眼の継承者がどれだけ辛いか知らないくせに!!!
「いい?貴方は《悪魔の子》なんかじゃないの。私達の自慢の子供よ」 「他人の言葉なんて気にしなくていい。お前は堂々生きればいいんだ」 「「決して霊眼に飲み込まれちゃダメだよ」」
両親だって知らないから言えるんだ。霊眼に飲み込まれるな?簡単に言うな……これがどれだけ辛いか知らないから言えるんだ。霊眼を継承しなかったからって簡単に言わないでよ。僕の視る世界を知った風に語らないでよ!
「大丈夫!あたしがついてるよ!ずっと一緒にいるから怖くないよ!!」 「せや!たとえ──がいなくなったって俺がついたる!!」
嘘吐き…ずっと一緒って言ったくせに先に逝って……。僕だって叶うなら独りの世界から抜け出したいよ。
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