狼娘物語 | ナノ



「こいつアウトォォオオ!!!」広い教団全体に響き渡るような馬鹿でかい声により、僕はごんっとベットから落ちて目を覚ました。「痛い……」と呟きながら床と衝突した頭を擦りながら僕は起き上がる。起き上がりながら先ほどまで見ていた夢を思い返す。

「本当、嫌な夢……」

こんな夢を見る日はろくなことがないから嫌だ。嫌なこと続きのうえにテンションも下がるから最悪なことこのうえない。まあ、僕のテンションは元から低いんだけど。
それよりも僕の睡眠を邪魔した声は確か……。

「こいつ奴等の……千年伯爵の仲間だーー!!!」

そうだ、なんか凄く長ったらしい名前の門番の声だ。僕が初めてあれを見たときは驚いた。なんで門が喋ってるんだよ、どんな技術だよ。みたいなことを心の中で突っ込んでいた記憶がある。門番が叫んだ言葉は聞き覚えのあるフレーズ。おそらくかが検問にひっかかったのだろう。
行かないと煩いんだろうな。そう思って黙々着替え、ヘッドフォンを首にかけて狼我をもち部屋を出た。
検問にひっかかった奴がいて、今頃門前は戦闘状況と思うと少し…いやかなり憂鬱。



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