「……というわけだ。悪いな…こんな理由で」 「くだらない……」
こうなった理由を聞いてみれば凄くくだらない事だった。そんなくだらない理由で僕の寝る時間がどんどん遅くなっていくと考えると苛立たしい。だいたいロボットにコーヒーを飲むような機能をつけるなよ。それくらい調整しろよ。……というよりもなんで水にどっぼんしても平然としているロボットがコーヒーを飲んだだけで暴走するんだよ。内部には防水加工してなかったの?
「リナリーは大丈夫なんですか?(エクソシストなんだ…)」 「黒い服、エクソシスト」
アレンの考えてることが分かったので、一応言っておいた。どうやら彼は洞察力が少々鈍いようだ。黒い服がエクソシストというのは初心者でも見分けれるようにされているというのに、まったく。
「コムリンの麻酔針くらって眠ってるだけだ」
こんなロボットに麻酔針を持たせるな。危険だろ。開発者はなにを考えている……って馬鹿なことしか考えてないんだろうな。
「はあぁ〜、楽になりたいなんて思ったバチかなあ……」 「え?」 「お前達エクソシストや探索部隊は命懸けで戦場にいるってのにさ、悪いな」
科学班長がばつの悪そうな顔をし、謝ってきたのでつい言葉が出てきた。
「科学班長悪くない。戦いに行く者、残される者、残される者の方が辛い」
なにも出来ない自分にもどかしく辛くなる……。それで戦ってる者が傷ついて帰ってくると自分の無力さを呪いたくなる。だから彼等は悪くない。
「第一、この騒動の原因、巻き毛馬鹿。科学班長、謝る理由、ない」 「(あの花火が素直にこんなこと言うとはな……)アレン、花火おかえり」
科学班長はそう言いながら僕の頭を撫でた。何故そこで僕の頭を撫でるんだ。あれか、小さいからか?小さくて撫でやすい身長ですってか?ムスッとなりながら、手を払いのけると苦笑された。 ほのぼのと穏やかな空気が流れた時。
「おぉーい無事かー!」 「室長!皆!」
他の科学班がやってきた。そしてそれと同時にこなくていい奴、巨大ロボット《コムリン》が僕たちの後ろの壁を破壊して現れた。
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