「イノセンスもーらいっ!!」
AKUMAがもつララは先ほどと違い、生気もなにも帯びていない。
ただの人形と化してた
AKUMAはイノセンスを奪うと、ララとグゾルを落とした。無残に捨てられたララは何の反応もしない。グゾルがただただ「ラ…ララ…ララ…」と愛する彼女の名前を呼ぶだけ。
「花火…だいじょ……ぶ?」
血まみれでララに手を伸ばすグゾルが……
「ラ、ラ……」 「おまえは、逃げるんや……」
昔、僕を庇って死んだ彼等と重なった。
「ぃゃ……」
また守れなかった。力はあるのに、肝心なときに使えない。この悲しみを二度と感じないために独りでいたのに……少ししか会話しなかったララとグゾルの二人が昔と重なって見えていつの間にか心を許しかけていた。 そして、僕はまた守れなかった。
「返せ」
禍々しい殺気を放ったモヤシが横切ったのが見えたけど、僕は動けないでいた。
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