零の旋律 | ナノ

『合同料理?』


 閖姫が風邪をひいた。
 中略。
 閖姫におかゆを作る事になり、現在佳弥の部屋で料理を作ることとなった。面子は俺、李真、奈月、佳弥。
 ……大丈夫かこれ?雲行きが限りなく怪しい。

「おい! 奈月」
「何―?」
「塩ひと匙って確かに俺は言ったが一粒単位で数えろとは言っていない!」

 奈月は塩に顔を近づけながら塩一粒一粒数えていた……明日になったって完成しない。

「そうなの?」
「そうなの? じゃないだろっ!」
「だって僕おかゆなんて作ったことないし」
「……李真、卵をとってくれ」

 李真の方を向かずに手を出すと、少ししてから李真は卵を掌にのせてくれた? 何か固さが違うんだが。

「……李真、これはなんだ?」
「卵、では?」
「これはバターだ!!」
「卵って黄色いからそれかと思いまして」

 卵=黄色!? お前はどんな感覚だよ。確かに卵焼きは黄色系だけど。

「卵は丸い奴だよ、丸いやつ」
「あぁ、これでしたか」
「それは鈴カステラ!!」

 漫才やつために俺は料理を作っているわけでは断じてない。
 もういいので俺は自分で卵を出すことにした。

「おい、佳弥。おかゆ入れる皿を出してくれ」
「わかったよー」

 料理を出来るとは思っていない為、俺は最初から一人で作っていて材料の準備を他の面々に頼んでいるはずなのだが、どうしてこうも作業が進まない。絶対俺一人の方が効率的だ。

「是で大丈夫だよね?」
「おい暴食女。何で大皿なんだよ」

 なんでお椀じゃないんだよ。大皿とか閖姫に何人前食わせるつもりだ。

「そう? 沢山食べたほうが早く治るかなって思ったんだけど」
「限度ってものがあるだろ」
「残念」
「ならお前が風邪をひいた時には大皿でおかゆだしてやるよ」
「僕がそんなに食べられるわけないじゃないか」
「なら何故大皿を選んだ!」

 もうやだ。こいつらと一緒に料理すると疲れる。
 何故皆で閖姫の為におかゆを作ろうってなったんだっけ、その理由も思いだせない程にツッコミ疲れたよ。



▼あとがき
D×Sの面子で料理が出来るのは閖姫、冬馬、十夜、久遠の四人。他は壊滅的。
李真は卵とかバターが何かわかっていませんでしたが、野菜類とかは一目で判断出来ます。調味料も李真に任せると大変な事になります。佳弥と奈月は材料とかはわかっています、が、他のが怪しい。
おかゆは冬馬作オリジナル(?)おかゆ(なので本当は他にも具が入ってますが途中から冬馬は何も手伝いを頼まず全部自分で作った)







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