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「ごめん、ちょっと時間かかっちゃった…」
「お前人前で堂々と着替える癖直せ。」
「なんで?」
「…何でっておまっ」
「土方さんみたいなむっつりが琉季をおかずにするからでィ」
「??」
どうやら全く意味が伝わっていないのか琉季は頭の上にはてなを浮かべているようだ。
「…まぁとりあえず間違いが起きないように俺がいるんだけどな」
「その本人が間違いを起こすなんてことは…」
「あるわけねぇだろっ!!
てめぇと一緒にすんなっ」
「…土方さん、ご飯は?」
「っと、総悟なんかに付き合ってる暇なんてなかった。
んじゃ、行くか」
「うん!!」
無邪気に笑う琉季の手を引きながら、土方は沖田に
「お前も来るか?」
なんだかんだ言いつつも、長い付き合いのせいか自然とそんなことを口にしていた。
「ま、犬のエサなんて朝っぱらから見るのは癪ですが…
琉季がいるなら別でさぁ。
それに、土方さんが琉季に手ェ出さねぇか見張らないといけやせんからねィ」
「だから、てめぇと一緒にすんなって言ってんだろーが」
そんな言い争いをしている下で、琉季は幸せそうに微笑んでいた。
もちろん、土方の手を握り締めて。
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