「お兄ちゃん」
「ずっと一緒にいようね」
「大好き」
「どこ行くの?」
「一人にしないで?」
「いやだ、行かないでっ!!」
「ずっと一緒にいるって言ったじゃんっ」
「お兄ちゃんの…嘘吐き」
「もう誰も信じない…」
「みんな嘘吐き…」
―AM2:14
「ん…ゆめ?」
僕は夢を見た。
ずっとずっと昔の夢…
思いだすことなんてないと思っていた遠い記憶。
突然溢れるように流れてくる思い出に戸惑う
「お兄ちゃん、きっとどこかで生きてるのかな?」
お兄ちゃんは…僕の唯一の肉親、家族。
なのに、あの頃の僕はなんてことを言ってしまったんだと後悔している。
「僕、ちゃんと元気に楽しく生きてるよ。
だからお兄ちゃんも元気で楽しく生きてて?」
自分でも聞こえるか聞こえないかの声で呟いた。
その後の記憶はない。
きっと寝てしまったんだろう…