第十話(4/7)


「あ、水樹ー」

「総悟…」

「話があるんで、ちょいと付き合ってくれやせんか?」

「…これから団子食べに行くつもりだったのに」

「今度奢るんで。」

「…パフェも食べるつもりだったのに」

「それも今度奢るんで。」

「あと…あ、和菓子も食べるつもりだったのに」

「はいはい、わかりやしたから。」


僕は総悟に腕を引かれて何故か総悟の部屋に連れてこられた。
たぶん、さっき話してた結婚の話だろう。


「で、話って何?」

「…結婚しやしょう」

「は?」


予測はついてたけど、やっぱり僕の素直な気持ちは隠せなかった。


「俺、水樹と結婚したいんでさァ」

「なんで?」

「水樹の子供が欲しいからでィ」

「変態」

「一緒にいたいから」

「屯所で暮らしてるから、これからも嫌でも一緒だ」

「もっと深く繋がりたいから」

「何が?」

「ナニが」

「バカですか?」

「バカは水樹でさぁ」

「なんで?」

「いつまでも俺が大人しく待ってると思うか?」

「いや、知らない」

「もう限界でぃ。
俺は今すぐお前と結婚してぇ」

「だから、なんで結婚なの?」


僕は総悟が結婚したがる理由が全く分からなかった。

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