第八話(9/12)
「…お兄ちゃん、ありがと。」
「あぁ。
危なくなったら助けてやるから、思いっきりやれ。」
「うん!
じゃあ、神威さんの強さもある程度理解できたし頑張ろっと。」
「…もしかして、本気じゃなかったの?」
「はい、もちろん。
あんなで本気な訳ないじゃないですか。」
「そっか、じゃあ俺も気をつけなきゃね。」
それから、僕はお兄ちゃんに助けて貰いながらも必死に神威さんと戦った。
あ、戦闘シーンはページ省略で(笑)
「…怜也、このままだと勝負付かないからちょっと引っこんでてくれる?」
「水樹が心配なんで多めに見て下さいよ。」
「ホント、過保護だよね。
さすがに殺さないよ。
ちょっと怪我するかもしれないけど…」
「ちょっとの怪我もダメです。
女の子の身体に傷痕でも残ったらどうするんですか!!」
「僕は少しくらいの怪我なら大丈夫だよ?
いつも土方さんに怒られてタンコブ作ってるから。」
「いや、タンコブどころじゃないから。
骨折るとかもダメ!」
「…それじゃあ戦えないよ?」
「だから、俺がいるんだろ?」
「あ、そっか…」
「…俺さ遊郭行きたいから早く終わらせたいんだけど?」
「どうぞどうぞ。
あ、ついでに俺も行くよ。」
「お兄ちゃんの変態。」
「男はそういうもんなんだからしょうがねぇだろ?
神威、一時休戦はどうだ?」
「…そうだね、せめて一人前に戦えるようになったらまた来るよ。
まさかまだ怜也に助けられながらでしか戦えないなんて思ってなかったし。」
「…それは、お兄ちゃんが過保護なせいで」
「じゃ、水樹土方さんによろしく言っといてくれよ?」
「はいはい。」
「じゃ、またね。」
「……次会ったらちゃんと勝つから。」
「楽しみにしてるよ。」
こうして、嵐のように危機はとりあえず過ぎ去った。
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