第七話(4/6)



「総悟、僕はずっと気づかないフリをしてた。
ずっと総悟のこと嫌いだと思い込んでた。
でも、最近漸く素直に呑みこめた。
沖田が、総悟が好きだって。」

「…水樹」


僕はこの場に、お兄ちゃんがいようがいまいがどっちでもよかった。

「水樹、何で俺の前で告白?
嫌がらせ?」

「あ、忘れてた」

「ヒドッ」


「水樹がやっと俺を好きだと言ってくれたところで、そろそろ見回りに行きやしょう」

「あの人に会いませんように…」


僕はおき…じゃなくて総悟の後を追った。
しばらく名前で呼ぶのに慣れるのはまだ、先かもしれない。

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