第六話(6/7)
「水樹、安心しなせェ。
俺たちは俺たちのやり方で、奴を斬ればいい」
「…僕たちのやり方?」
「水樹は相変わらず、心配性だねィ。
俺たちはどんなことがあっても、生き延びてきただろィ?」
「………」
「だから、また大丈夫に決まってらァ。
信じなせェ」
「沖田…」
「水樹、いい加減名前で呼んでくれねぇかィ?」
「ヤダ。
だって、あのことはまだ認めてないから。」
「いい加減意地張るのはやめなせェ」
僕は沖田のペースに呑まれたけど、本当は最初から呑まれてれば良かったのかもしれない。
いつかあの人が、僕の目の前に現れた時…
それがもしかしたら、僕の最期かもしれないと思ったけど、沖田より先に逝くのは嫌だっていう感情があった。
だから、僕は絶対に沖田より先に逝くもんかと心にそっと決めた。
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