第六話(1/7)
「お兄ちゃん…」
ある日僕は寝る前にお兄ちゃんの自室に立ち寄った。
「んー、どうした水樹」
「ちょっといい?」
「ああ、いいぞ」
そして、僕は聞くことにした。
どうしてお兄ちゃんが真選組にやってきたのか…
「お兄ちゃんは何で真選組に入ったの?」
「それは、前にも言ったろ?
水樹が心配だからって」
「違う、前に本当の理由教えてくれるって言ってたじゃん!」
「……そんなに気になる?」
「気になる」
「誰にも言わない?」
「どうだろ?
というか、沖田も土方さんも薄々気づいてるみたいだよ?
バレて粛清されるのも時間の問題だしね」
「そうか、じゃあ…急がないとな。」
そういったお兄ちゃんの瞳は、どこか寂しそうだった。
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