第五話(7/8)
「水樹、怜也は何者なんでィ?」
「…僕の口からは言えない。
あんな奴の名前口に出したくもない。」
「じゃあ、直接聞くしかねぇってことかィ」
「うん…」
「一応聞くけど、怜也は俺たちの敵か?」
「僕の立場によっては、そうなるかもしれない。
もし、お兄ちゃんが敵だったとしても…
僕は真選組としてお兄ちゃんを斬るよ。
もちろん、お兄ちゃんの方が少し強いんだけどね」
「心配しなくても…
俺と水樹が組めば勝てるでしょィ?」
「そうかな?
ちょっと、僕は斬るのに抵抗しちゃうかも…」
「そん時は、俺が斬ってやらァ。
アンタが斬って後悔しそうならな」
「そりゃどうも。」
僕は、お兄ちゃんの正体がバレるのも時間の問題だと悟った。
もし、バレたら生かしておけないと判断されるのもわかってる。
そしたら、僕はどうするんだろう?
僕のたった1人の肉親を、お兄ちゃんを…
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