第五話(5/8)
「はぁ…」
「おい、怜也」
「あ、副長…」
「どうした?」
「水樹の奴…反抗期なんですかね?」
「あぁ、あいつはいつもあんなだぞ。」
「え!?」
「きっと離れてるうちに成長してたとかそんなだろ?」
「…そうなんですかね?
しかも、今日は沖田のこと嫌いって言いながらも仲良くしてるし。」
「フッ…」
「何がおかしいんですか?」
「水樹は、なんだかんだで総悟のこと好きなんだよ。
昔から見てればわかる。
でも、いつまで経っても認めないんだよな」
「…認めないうちに諦めてくれないかな」
「総悟はそう簡単に諦めねぇよ。
無駄に粘るからな」
「そうですか…
また俺の悩みが増えるな。」
「そうか…
まぁ、見守るしかねぇんじゃねぇか?」
「そうできたら…いいんですけどね。」
僕の知らないうちに、そんな話をお兄ちゃんが土方さんとしていた。
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