第一話(2/5)
「聖也…」
空を見ながら、大好きだったあの人を思い出す。
「やっと見つけた」
「…銀さん」
いくら僕が一人になろうとしても、
銀さんが必ず見つけてくれる。
だから、僕は泣きたくても泣けなかったりする。
「まだ、昔のこと引きずってんのか?」
「…だって、あの人は」
僕は、今でも何もできなかった自分が嫌いだ…
「はいはい、もう自分責めるのはやめろ。
お前の大事だった奴も、自分を責めるお前は見たくねぇと思うぜ」
「…銀さん」
でも、やっぱり僕は僕を許すことなんてできないよ…
- 5 -
[*前] | [次#]
ページ:
戻る