第二話(6/9)
「何でですか?」
「いや、なんか瞳があまりにも据わってるんで。」
「今まで過去にばっか縛られてたんで…
今日から前を向いて行きましょう!って言われても、すぐには無理じゃないですか。」
「…無理はしなくてもいいと思うぜィ。」
「え?」
「無理に前を向く必要なんてねぇ。
ゆっくりでもいい。
人によって時間がかかる奴もいやすからねィ。」
「沖田さん…でしたよね?
そう言って頂いて、なんかちょっと軽くなった気がします。
確かに焦る必要ないですよね。」
僕は、素直に笑って答えた。
そしたら、なぜか沖田さんは俯いてしまった。
「沖田さん?」
「い、いやなんでもねぇ。」
「??」
なぜか、焦っているように感じた。
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