遅刻の理由。(2/7) で、着る服は決まったものの… 肝心の言いわけはまだ見つからずにいた。 「総悟!!」 私はその時思いついたことを言おうと決めた。 「…30分以上も遅刻するなんてどういうつもりでィ?」 「ごめん、着る服に悩んじゃって…」 「へぇ…」 「ホントごめんなさい!!」 「ま、その服に免じて許してやらぁ」 「ありがとう!!」 よかった、必死に悩んだかいがあった。 「じゃあ、どこ行きやしょうか?」 「うーんと…」 考えていると、ぎゅるるっとお腹が鳴った。 「あ、今日何も食べてないんだった…」 「じゃあまずは腹ごしらえしてから考えやしょう。」 「ごめんね…」 私は珍しく優しい総悟を気にも留めなかった。 back |