ハッピーケーキ(2/7)
僕は銀さんが寝ている布団のそばまで行ってしゃがんでみた。
「………」
「寝たふり?」
「…お前が来ないからだろ?」
「拗ねてるの僕のせい?」
「俺の誕生日いつだよ?」
「…10月10日」
「今日は何日?」
「10月12日」
「とっくに俺の誕生日過ぎてんじゃねーかァァァ!!」
銀さんは勢いよく布団から立ち上がった。
「ごめん、忘れてた。
沖田さんと土方さんと一緒にご飯食べに行ってて…」
「なんでサドとマヨと一緒に飯なんか食ってんだよ?
しかも俺のことほったらかしにして!
何ですか?
誕生日に放置プレイってか?
どんだけ嫌われてんの?俺は!」
「……嫌いじゃないよ。
忘れてたのは悪いって思うし。」
僕は銀さんに怒鳴られたことがなかった。
だから、すごくびっくりした。
まさか、こんなに僕に期待してたなんて思ってもなかったし…
「ケーキ食いてぇ」
「え?」
「ケーキだよ、ケーキ。
もちろん、お前が作ったやつ限定」
「…それで許してくれる?」
「さぁな。」
僕は銀さんに言われたとおり、ケーキを作ることにした。
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