最初に見た時から惹かれている、彼女の瞳
死の原因になったんだろうそれを話題にするのは気が引けるが、たまには言いたい

「綺麗だよな」
『…何が?』
「目。ちっともくすんでないし、大きいし
…好き、だ」
『……そう』
「おう」

嫌がってない。照れ臭そうに多少つんとした語調の返事をしてくるのが可愛くて仕方なくて、顔が綻ぶなりにやけるなりしているんだろう。今の俺は

みんな、きっと俺と同じ様に思ったんだ。
綺麗で、思わず欲しくなるような赤に惹かれて、そういうものの収集家に見つかれば喉から手を出して求められるような瞳
レッドの性質を映し出した、純粋でどこまでも澄むそれを持っていたから、抉られるなんて惨い殺され方をした。
だから忘れた今も、右目の近くに伸ばした手は弾き退けられる。そしてごめんと、レッドが辛そうに謝る。
ちっとも悪くないレッドが悲しそうな顔をする。
それでも、それを見たとある人が付けてくれた名前だと懐かしそうに嬉しそうに語ったりもするのだから、ある程度レッドの中で決着のついた問題ではあるんだろう。
誰とも知らないやつの話をするレッドにもやもやと不穏な感情が渦巻いたのは別の話として、トラウマになっているわけじゃなさそうなのが救いだ。目に近付くものが怖いのは生きている人間も同じ、なにも違うことなんてない。

「みんな右目で逃げちまうなんてもったいない」
『…普通、怖いんでしょ?』
「残念ながら俺はちっとも」
『…そっか、普通じゃないもんね』
「た、確かにそうだけどな…
あーでも、それでいいのかもなぁ」
『何が?』
「人間みんなお前を怖がったら、レッドのこと好きなの俺だけだろ?
つまり俺だけのレッド!お前だけの俺!」
『…馬鹿、だね』
「なんでだよ」
『…そうじゃないと、僕だけの君じゃ、ないの?』
「…いや、俺はいつもお前だけのグリーンです。」
『僕も。もう僕が見えてる人間はグリーンだけだし、ね』
「………言い訳すんな」
『………ごめん』
「…あぁもう!なんで幽霊と人間は結婚できないんだろうな!!」
『…そうだね。僕も君も、そもそもできる歳じゃないけど』
「お前はうん百歳だからでき」
『うるさい』



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
『なんだあのバカップル。結婚指輪調達してきてやろうかコンチクショー』
『すごい協力的な発言ってコトネ』

なんか方向性がぐちゃぐちゃになった
深夜のPC打ち恐ろしい




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