「色変え?」
「そう!気分を変えたいときとかにオススメよ
貴方達は元の以外に3つあるから、ちょっと見てみる?」
「へぇ、どれどれ…ってぇ?!」
カタログらしきものをトイロから受けとったギグが、まるでベルビウスでも見つけたような声をあげた。そんなに変な色でもあったのかとリベアも覗いてみると
「あ、あの時の」
そう、緋涙晶の悪戯を受けたあの時のギグに近い色があったのだ。
ギグは思い出したくないとばかりに目を逸らし、リベアは懐かしいねと微笑んだ。
「この色だと女の子だったりして」
「言うな!お前あん時の俺の苦労分かってんのか?!」
「元々女だからわかんないよ」
「ぐっ…そりゃそうか…」
「ふふふ…あぁトイロさん、ギグをこの色にしちゃってください」
「はーい!」
「あああ相棒?!」
ではいきますよ〜というトイロの軽い声と共に、ギグの足元に魔法陣が現れた。
「まてっ、てめぇ!」
「もう遅いですよ〜」
ぽこん!と、これはトイロの掛け声ではあるが、そんな音に応えるように魔法陣が輝く。
目も開けてはいられないそれが収まると…
「ふ、ふざけんなああああ!!!」
ギグはリベアの予言通りの姿になっていた。
その服ではマズイと慌ててリベアが持ってきた服(ED衣装)に着替えたギグは、『最高に不機嫌です』と筆で書かれているような顔でホタポタをかじっていた。
「まさか本当になるなんて…ごめん、ギグ」
「おうよ、さすが魔界だな畜生が」
だが、しゅんと落ち込んでいるリベアに怒ることはない。ほんの冗談でしかなかったのは分かっているのだろう(これがダネットならキレていただろうが)
トイロ曰く色を戻せば元に戻るようだが、一人一日につき一回のルールがあるらしい。
『明日以降に来てね〜』
というのんびりとした声を思い出す。それにキレたギグが戦技を繰り出そうとするのを止めるため、リベアは自分のホタポタを全て捧げたのだ。
(自業自得だけど…ホタポタ…)
「………おい」
「なに?」
「一個やるから、そのどよどよした雰囲気やめろ」
「どよどよって…」
「ああもうそれだそれ!俺に悪いと思ってんのも、ホタポタ食いてぇのも分かってっから、隣で落ち込むな!気分わりぃっての」
「ギグ…」
不器用な慰めに、じんと熱いものがリベアの胸に募る。
(悪いのはわたしなのに)
「…ありがとう」
「けっ、ほらよ」
ひょいと寄越されたホタポタの皮を剥いて、ぱくりとかじる
そんなリベアをじっと見ていたギグは、ふと何かを思い付いたように、にたにたと悪い笑顔を浮かべた。
「っつーかこれ、もう無い機会だよな」
「うん。ギグがトイロさんのとこに行かない限り、ないね」
「もうなる気はねぇよ
…ま、アブノーマルってのも悪くねぇよなぁ」
「…ギグ?」
不穏なギグの言葉に、リベアは大事に食べていたホタポタを慌てて飲み込んだ。
嫌な予感しかしない。と、逃げる算段をつけようとして
「今日は楽しもうぜ?あ・い・ぼ・う」
あっさりと、いつもより柔らかい腕に囚われ、連れ去られていった。
ちなみに一部始終を覗いていた天使は、あの二人にこれは話せない。と、誓いを破っていたとか
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着地点(三度
いやらしいギグ様書きたかった
ゆ、百合にテンション上がったわけじゃないんだからね!
…ところで、仲間の部屋ってどうなってんだろ?
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