「色変え?」
「そう!気分を変えたいときとかにオススメよ
貴方達は元の以外に3つあるから、ちょっと見てみる?」
「へぇ、どれどれ…ってぇ?!」

カタログらしきものをトイロから受けとったギグが、まるでベルビウスでも見つけたような声をあげた。そんなに変な色でもあったのかとリベアも覗いてみると

「あ、あの時の」

そう、緋涙晶の悪戯を受けたあの時のギグに近い色があったのだ。
ギグは思い出したくないと目を逸らし、リベアは懐かしいねと微笑んだ。

「この色だと女の子だったりして」
「言うな!お前あん時の俺の苦労分かってんのか?!」
「元々女だからわかんないよ」
「ぐっ…そりゃそうか…」
「ふふふ…あぁトイロさん、ギグをこの色にしちゃってください」
「はーい!」
「あああ相棒?!」





「そんなにぶすくれなくても…」
「うるせぇ」

明るい赤髪を揺らしてそっぽを向くギグは、どこまでも不機嫌そうな顔をしながらも、リベアから離れようとはしない。原因は先程のリベアの行動にあるものではないようだ。

(理由、あったかな…)

トイロにカラーチェンジを頼み、わーわーと騒ぎながら今日のホタポタを食べに行こうとして…

『なんだか兄妹って感じデス!』

(…あった)

自称ギグの弟子である少女と鉢合わせした際、ギグとリベアを見比べて彼女はそう言っていた。
他意など欠片も無い無垢な感嘆を、ギグは別の意味にとってしまっている。

(可愛いなぁ)

「ねえ、ギグ」
「んだよ」
「お兄ちゃんって呼ぼうか?」
「…っ!い、いらねぇよ!なに乗せられてんだバカ!」
「いいじゃない、楽しければ」
「悪ルートじゃねぇだろお前…それに俺は楽しくねぇよ」
「そう?背徳感って、楽しくない?」

ねぇ、お兄ちゃん

限界まで甘さを乗せて、リベアはギグに囁く。
ぞくりと広がる感覚はいつもと違っていて、なるほどとギグは口角を上げた。

「背徳、なんて俺の専売特許だぜ?
分かってんのかよ、リベア」
「もちろん」
「…しゃーねーから、今日はこれでいてやるよ」
「ふふふ…ありがとう、お兄ちゃん」
「んじゃ、早速ホタポタ食いに行くか、妹よ」
「うん、行こう!」

その後、いつものようにゲートにホタポタを取りに行き、取り分について騒がしく喧嘩をしながらも、ギグはリベアを相棒とは呼ばず、リベアもギグを名で呼ぶことはなかった。

それがかの三人にまたも深い謎を与えることとなるのだが、それは本人達の知り及ぶところではなかった。





 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
着地点が(ry
リベアちゃんにギグカラーあったら、リベアギグ様×ギグリベアちゃんとかすごいことできると思うの
殺神遊戯だけじゃものたりないよ




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