邪魔だったからとグリーンは言った。

依り代が壊れてコトネが消えた。なのにゴールドとシルバーが来ない。
池の鯉や山の友達の気配もない。

意外と簡単だったとグリーンは言う。
持っている包丁には不思議な文字が、血で書かれている。

「物の性質を変えずに同じにするってことらしいぜ
よくわかんねぇけどな」

これ俺のなんだぜ。と血文字を指差して、いつも通りの笑顔
なのに目がどんよりと濁っていて、逃げるべきだと誰かが言っている気がした。

今のグリーンは、僕を殺せる
みんな殺された。なんの邪魔をしていたかは分からない。でも、あんなに仲良しだったみんなを、グリーンは目的のためにあっさりと…

『…どうして』
「レッドが好きだから」
『答えに、なってない!』
「なってる!レッドが好きだから、俺とレッドを離れさせるかもしれない全部を壊した!」
『…え?』
「コトネもゴールドもシルバーも、みんなレッドと同じ側に居る!山のあいつらはレッドを昔から知ってる!
なのに、俺は…!」

じわり、じわり
気圧される。涙が浮かんでいるのに弱さがない、澱んだ狂気ばかりの瞳に

「いらないんだよ、ダチも家族も…だから全部壊した!
あとは、俺が」
『ま、待って!』

逆手に持ち替えられた刃が、グリーンの方を向いた。
急いで駆け寄って、お腹に突き刺さす刃を止めないといけないのに

『あ…うそ…』

走れない僕がその手を止めるより早く、グリーンは勢い良く自分のお腹を刺した。

『ど、して…グリーン…』
「これも、いらないから…壊した。
これで、俺もレッドと同じ、な…」

呆然とする僕にグリーンは微笑んで、カランと、抜き取った包丁を手放した。






 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ぼーっとしてたらこんなの出てきた
べったべたー




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