『グリーンは、ひとりかくれんぼしないの?』
「したことねぇよあんなの
いきなりどうしたんだ?」
『…こんなに幽霊とか、付喪神も妖怪もいるし、しないのかなって』
「嫌だ
まず考えろよ、降霊術なんか俺が使ったら本物が来ちまう。
それに家でやればお前がぬいぐるみに入っちまうかもだろ?」
『…かもね』
「ぬいぐるみ刺して、シメには塩水かけんだぞ
…俺、お前が痛がるのとか、苦しむのなんか見たくねぇの」
『………そう』
「そうなの」
『………』
「………」
『ならスクウェアってコトネ!』
「お前空気読め!!」



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「お前ってなんか幽霊っぽいことできねぇの?」
『…おどかす、ってこと?』
「そうそう」
『…みんな僕の顔、見ただけで逃げるから…わかんない』
「見る目ないやつばっかりだな」
『?…でも、最近なにか、できそうな気がしてる』
「マジで?やってみろやってみろ」
『うん。
え、と…ていっ』←右目の穴から黒い液体が出てる
「おぉ意外と怖い
でも掛け声で台なしになってるぞ」
『うぅ…』
「…」(なんでこいつこんな可愛いんだ…)

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

病み注意

『痛い、よ』

身体なんて、痛む胸なんてもう無いのに、どうして押さえてしまうほど苦しくなるの
二つしか分からないんだ
君が僕の背を越えてしまってから痛みだしたこと
そして、そうなる度に君を殺してしまいたくなるということ
憎いわけじゃないんだ。嫌いなわけなんてないんだ
なのに時々、その身体を乗っ取ってしまえばと思案する恐ろしい僕がいるんだ

『助けて』

怖いと泣きわめくことはできない。わめけても涙なんて流すことは、涙腺とやらがないから不可能
なのに君は、縋る僕を抱きしめて泣く。ただ謝る
壊れないでくれと、不思議なことを言う
恐ろしい僕は彼の言う"壊れ"に繋がるものなのか
それもよく分からない

『一緒に居て』

ずっとそれを願っているはずなのに、何処かから見ている恐ろしい僕が、僕の手を彼の首に置いてしまうんだ


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

予告
スペグリレ♀関連&カニバ的な話





『お前はレッドさんのために、レッドさんを食える自信があるか?
もちろん身体があるならの話な。』

そう遠くを見て問うゴールドには、誰か覚えがあるんだろう。元気にしてるッスかねぇとぼやくこいつが敬語を使うなんてレッドしか知らない。
よっぽど偉い妖怪の類なんだろうな。と興味本位で誰の話だと聞いた

『その人…っても妖怪だけどな、レッドなんだよ
お相手もグリーン…人間"だった"しな』

だからお前見た時は心底驚いたぜと、その返答に驚いたのはこっちだ。なんだその偶然

「食う、って厳密には何なんだ?」
『…妖怪にはシルちゃんみたく肉体のある種族もいんだ。で、そんなやつらの肉には大抵力がある
人魚の肉の噺、聞いたことねぇか?』


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
おしまい




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