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[mokuji]
結局、黒子はキセキ達とも黄瀬とも違う高校へと入学し、バスケ部として相対することとなった。
袂を分かち、目の前に敵として現れた黒子に、少なからずショックをうけた黄瀬だったが、それでも久しぶりに見るその姿に喜んだ。
数ヶ月前の手探りで黒子の影を追うような状況とは違う。
例え違うチームになろうとも、黒子はたしかに同じ場所にいるのだ。
いつかきっと、高校は無理でもまた彼の隣に並べる日が来るのだと信じてやまなかった。
紆余曲折を経て、今はライバルというポジションに甘んじている。
ウィンターカップではわだかまりが全て溶けた、とまではいかないものの、バラバラに壊れていたキセキ達と黒子の関係はいい方向へと向かっていた。
砂時計からこぼれた砂を集めるように、空白の時間を埋めていく。
結びなおした糸は、以前にも増して強く繋がるように。
ただ黒子の黄瀬に対しての態度は何一つ変わらなかった。
もともと確執があったわけではない、実にフラットな関係だったため、黒子にしてみれば変わりようがないのだが、黄瀬にとっては自分だけがから回っていたようで面白くない。
彼は彼なりの考えで、自分のバスケを見つけようとしている。
応援したい反面、どうしようもない寂しさが胸を苛む。
それでもただひたすら彼の背中だけ追い続けていた。
こうして1年が経とうとしていたが、黄瀬の想いは干からびることなく、寧ろ成長して胸の容量を圧迫していた。
袂を分かち、目の前に敵として現れた黒子に、少なからずショックをうけた黄瀬だったが、それでも久しぶりに見るその姿に喜んだ。
数ヶ月前の手探りで黒子の影を追うような状況とは違う。
例え違うチームになろうとも、黒子はたしかに同じ場所にいるのだ。
いつかきっと、高校は無理でもまた彼の隣に並べる日が来るのだと信じてやまなかった。
紆余曲折を経て、今はライバルというポジションに甘んじている。
ウィンターカップではわだかまりが全て溶けた、とまではいかないものの、バラバラに壊れていたキセキ達と黒子の関係はいい方向へと向かっていた。
砂時計からこぼれた砂を集めるように、空白の時間を埋めていく。
結びなおした糸は、以前にも増して強く繋がるように。
ただ黒子の黄瀬に対しての態度は何一つ変わらなかった。
もともと確執があったわけではない、実にフラットな関係だったため、黒子にしてみれば変わりようがないのだが、黄瀬にとっては自分だけがから回っていたようで面白くない。
彼は彼なりの考えで、自分のバスケを見つけようとしている。
応援したい反面、どうしようもない寂しさが胸を苛む。
それでもただひたすら彼の背中だけ追い続けていた。
こうして1年が経とうとしていたが、黄瀬の想いは干からびることなく、寧ろ成長して胸の容量を圧迫していた。
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