夏+プールor海=

2013.06.23.Sunday


* * * * * * * * *



リジェクトの部屋にて。

クッションを敷いて床に寝そべり寛ぎながら、何故か女性向けのファッション雑誌に目を通すデス。

そして、ソファに座って携帯ゲーム(PS○)に興じていたリジェクトに向けて、不意に一言。



「花(ホア)ちゃーん。今度の週末プール行かない?」

「…その名前で呼ぶな」



嘗ての本名であろう名で呼ばれ、ぶっきらぼうに返事をするリジェクト。

相変わらず視線はゲーム画面に向けられたままで、彼の方を一瞥しようともしない様子であった。

しかし死神はめげずに、その誘いを再度口にする。



「行こうずー。何なら海でもおk!」

「親指立てんな。てか、何で唐突にそんな……あぁ」



何故唐突にそんな誘いを、といった旨を話そうとしたリジェクトだったが、デスの手元にあった雑誌のページを見た瞬間理解した。

彼が開いていた項は、水着特集のページだった。

そこに映っているモデルは皆一様に、色とりどりの可愛らしい水着を着用している。

それに気付いた途端、リジェクトは眉間に深い皺を刻んだ。そして一言。



「断る」

「えー。花ちゃんの水着姿が見たいデッス」

「嫌だね。それに日に焼けるし、僕は遠慮するよ。一人で行っておいで」

「えぇー…」



ぷい、と外方を向くリジェクトを見て、しょげたオーラを放つデス。

しかし彼は、此処でめげるようなメンタルの持ち主ではなかった。

すぐに気を取り直してすくっと立ち上がると、すたすたとリジェクトの方に近付く。

そして―





「花ちゃんの!水着姿が見てみたいッ!そーれ水着!水着!み…」

「その名前で呼ぶなって言ってるだろ!そして一気コールで掛け声すんなウゼェェ!!」

「ゴフゥッ!!!」



P○Pを放り出しながら、リジェクトの放った強烈な飛び膝蹴りはデスにクリーンヒットした。

どたりと斃れ込み、一瞬で屍と化すデス。死神の癖にゾンビ化するとは、とか言ってはいけない。



そんなぐったりと力なく横たわるデスに、追い討ちをかけるようにリジェクトは彼の腹部を踏みつけた。

腕を組みつつぐりぐりと踏みにじりながら、彼女は溜息混じりにぼそりと呟く。



「仕方ないな、そこまでデスが行きたいなら付き合ってあげるよ…」

「!!本当に!?」

「ああ。言っておくけど渋々、だからね」

「やったねデス君!水着姿が見れるよ!」

「おいやめろ」



横たわり踏まれるリジェクトの足元から、一瞬にして復活して飛び起きたデス。

そんな彼を見て、傍らの骸骨は更にもう一つ溜息を追加した。

しかしその嘆息に気付く気配も無く、デスは両手を振り上げただ喜びを顕わにしていた。



*END*



〓As an aside...〓

「でも今度の週末、雨だって予報だよ」

「えっ!?…いや、でもここ最近は連日晴天だし!まだだ、まだ望みはある…!」

「降水確率80%だけど」

「………諦めんなよ!!!」

「○造乙」



* * * * * * * *

そして当日、予報どおり朝からどしゃ降りの雨が降ってて、リジェクトから「残念だったねwww」とか言われてorzになってるデスを受信した(ぇぇぇ)

デスはいざという時に運が回ってこない運命という名の犠牲になったのだ…



てかリジェクトさんは水着着ても、その上にパーカーとショーパン履きそうだと妄想してます(ぇ)

そしてデスが「何でそんな隠すんだ!もっとオープンに行こうZE!!」と憤怒。

でもリジェクトさんに「黙れ、沈め」と一蹴されてプールへと突き落とされてればいいと思う笑

ハートフルボッコでデスもきっと幸せだと思います(キリッ)←

02:31|comment(0)

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