04 2/3 「……え、」 あ、れ あれれ、あ… 家の前で立ち尽くした。だってそこには俺より先に立ってる人がいたから。 「竜也…?」 「!」 振り向いた。あ…やっぱり竜也だ。 …なんで? 予想外すぎる人物に俺は固まってしまった。だって、竜也がいる! 「…柚麻」 「!……、荷物、取りに来たの…?」 自分で言った言葉に自分で悲しくなったから情けない 「あ、いや」 「竜也?」 「…カギなくて入れなかった」 ?そうだね、 よく見たら竜也は出て行ったときと同じカバンを持っていた。 俺はカギを開けるふりして、竜也に抱きついた。もうこのまま俺の腕にカギをかけたい。なんて。今のはちょっと怖いか。 「…おかえり」 「…うん。中で、話したい」 「出てかないで」 「出てかないから」 「出てったらころすから」 「う、うん…柚麻、中はいろ。」 うん。頷いてガッチリ腕を掴んだまま家の戸を開けた。 …もう、帰ってこないと思った。 ずっとこのままで、俺から探しにいくつもりでいた。 でも帰ってきてくれた…嬉しい、 竜也が浮気してたとか、もうなんだっていい。 「…ただいま」 「おかえりなさい」 ただいまって言ってくれた。お邪魔しますとかだったらこの場でぶっ飛ばしてたかもしれない。 *前 次# ← |