俺は霧野先輩の顔だけは好きだったので顔だけは殴らないけど霧野先輩はへらへら笑う俺のことが気に入らないので思い切り殴ってきた。ぐーだ。ぱーのほうかと思ってた。そのままくるりと俺は逃げて、腫れたその顔のままみんなの前に出ていけば、みんなびっくりしてどうしたのって聞いてくる。霧野先輩とちょっと、喧嘩しちゃって、と少し目を下に逸らせば、みんなころりと騙される。ちょっと涙目になってやれば完璧。さらに、俺が悪いんだよ、俺後輩なのに霧野先輩の練習についてちょっと偉そうな口聞いちゃって、って苦笑。ちょろーい。霧野先輩って学習しないよね!案の定、霧野先輩はみんなからちょっと責められるような目を向けられてる。脱ぐ?殴られた痕見せる?脱げないよね!見せられないよね!だってそういうふうに印つけてあげたんだもんな!

練習が終わって案の定霧野先輩に呼び出されたから、行ってあげた。もちろん天馬くんたちにはちゃんと霧野先輩に呼び出されちゃったから先に帰ってて、と告げて。大丈夫、一緒にいこうか、と聞かれるけど一人で来いって言われたから、大丈夫だよ、えへへ、ちょって怖いけどね、でも俺新入部員だし同じポジションだから早く仲良くしたいもん。なーんて。あーあ、なんてちょろい。

ただ単に呼び出した霧野先輩と違って俺はちゃあんと準備をしてたので、霧野先輩の後ろ手をぐるぐるピンク色のリボンで縛ってあげたのでした。わりと馬鹿だよね、霧野先輩。ほんとは髪とお揃いにしたかったんだけど、売ってなかったから、ちょっとだけ濃い色だけどまぁいいや。
とりあえず写メってみた。ハイ、チーズ!なんだよ笑えよつまんねぇ。
ねぇ、はずして欲しい?と聞いてあげればさっさと外せ、と叫ばれる。まぁいいか写メ撮ったし。ねぇね、霧野先輩、舌出してよ、舌。べーってして。霧野先輩歯並びいいなぁ。なんかムカつく。慎重に舌を出してきた霧野先輩の舌を思い切り引っ張ったあと、自分の舌をそれに絡ませたり吸い付いてみたら霧野先輩はばたばた暴れた。息、もう続かないかな、ってとこでリボンをほどいてあげたら、思い切り殴られちゃった。いたぁい。










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