「帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい……。帰りたくて仕方がない。家で引きこもってたい…。あーもーなんで貴重な連休を自称引きこもりのこのわたしが外出しまくらなきゃいけないんだよなんで休日に朝早く起きて出掛けなきゃいけないんだよ帰りたいわ。帰って寝てたいわ。信じらんない。意味分かんないわ畜生あーもーなんでわたしは連休全てを外出に費やさなきゃいけないんだ。そりゃあわたし以外はいいよ。昨日何もなかったし明日も休みだしな。何のための休日だよ。休む日って書いて『労力を使う』だなんて笑えないわ。真逆じゃないか。理不尽だわ理不尽アイスクリームだわいいよ別に。誰にもたこ焼きなんかあげないからな。つか兎に角休みたい。精神的にも肉体的にも」

「かはは、落ち着いたか？」

「んな訳ないでしょうが」

「俺は帰りたくないけどな」

「ぜーろりーん」

「おいやめろ」

「結局あれなんですよ、家が大好きなんですよ」

「そりゃあグータラしてる駄目人間だからな。あいつが欠陥製品ならお前はあれだぜ」

「わたしは？」

「模倣物」

「ありがとうございます」

わーい、と喜んでみる。嬉しいか嬉しくないかは別として。

「情がない、ってよく言われるんすけどねぇー。どうしましょう人識くん、改善した方が良いですかー？」

「あー？知らねぇよ。あいつに憧れてそうなったのかよ」

「影響は大でしたけどね。輪をかけて情が欠落しましたよ。あの人を知ってから」

「人間は人間に影響を与えることはできないっつーのがあいつの持論だぜ？」

「ふむ。ではどうやら、あの人のせいにしてしまっていたようですね。わたしの性格の欠陥を。人のせいにするの大得意なんです」

「俺のせいっつーの、あんのかよ」

「うーん…………。あ、ある」

「なんだよ」

「いやない」

「へんなやつー」

人識くんのせいで、今こんな世界でそれなり楽しく生きさせられてるんですよ。

とは恥ずかしくて言えるわけない。
……おかげの間違いだって？
いやいや、


わたしたちの関係はこれでいいんです


(ひーとーしーきーくーん！)(なんだよ)(帰りたいです取り敢えずー！)

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