いった通り、副会長ちゃんが仕事を増やしてくれて、予想した通り皆のことを考える暇もなく忙しく日々が過ぎていった。
昼休み。生徒会室で一人、書類に向かっていると、コンコンとノックの音が響いた。
「はーい、どうぞー」
「……ども」
少し会釈して入ってきたのは財前くんで、驚きつつ返事を返す
「どうしたの?」
「最近、なんで屋上こんのですか?」
「あー、、忙しくてさ」
「副会長さんに聞いたら、自分で仕事増やしたってゆうてはりましけど」
…そこまで聞いたなら、私がわざと行かないようにしていることもばれているんだろう。いや、もしかしたら財前くんのことだ、気づいていた可能性もある。
「で、なんでなん?」
「….っ、皆待ってるんじゃない?早くいきなよ、」
「質問に答えてく」
「ごめん、でてって」
少し財前くんの言葉に被せながらそう言うと、もう、いい。そんな顔をしながら財前くんは出ていく。
その顔を見て、財前くんに悪いことをしてしまったかもしれないなんていう罪悪感だけが、もやもやと残った。
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