09(ジョウト組)
昼過ぎ、ユキは全力疾走していた。
これでも足は速い方のはずなのだが、横のルイトは余裕そうに走っている。
2人が走っているのは、もちろん昼からのバトルトーナメントの為である。
しかし、
何故かユキとルイトは喫茶店の制服のままだった。
「なんで時間教えてくれなかったのよ馬鹿!」
「気付かなかったんだってー」
「嘘つけ!」
「優勝して宣伝すればグランプリ狙えるじゃんー」
「そっちが狙いか!」
「てへぺろ☆」
「マジキモい」
なんとか時間に間に合い、ユキもルイトも第一回戦のフィールドに立った。
私の相手は…
アユム、くん?
知らない人だなぁ。
まあ、誰と当たってもあまり変わりはないのだけれど。
「行くよ、ラムア。」
隣のラムアに声をかける。
何が何でもあの馬鹿幼馴染に当たるまでは負けられない。
まぁ、ルイトに負けるわけではないけれども。
私とルイトはトーナメント表でいうと両端にいた。
つまり、決勝戦までルイトとは当たらない。
去年は真ん中あたりでルイトと当たって引き分け、両者敗退だったからなぁ。
もっと強い人とバトルしたい。
そういえば。
あの仲良し三人組とブルーが言ってた人は、
「…あ。」
ちょうど、準決勝。
レッドさん、が私と。
グリーンさんがルイトと、当たる。
(覚悟はできてますか?)
(精々たのしませてねー)
==========
そして次話は準決勝に飛ぶ。
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