08(ジョウト組)


「ふぅ…」


騒がしい教室の中、ユキは入り口に立っている。
席への案内役であるユキは、ついさっきまで大忙しだった。
席も大体埋まってきて、少し休憩している…ハズ。


あるものを見つけた。
入り口の近くのバケツに。



───なんでオタマロが入ってるの!



叫びたくなった。
バケツから見上げてくるオタマロに少し癒やされる。
誰が何の為に置いたのか、全くわからん。
けど癒やしになったから許す。


しばらくオタマロと見つめ合い、ぼーっとしていた。
…のに。
「こんにちはーユキ先輩!」
来やがった。
この服で知り合いに会いたくなかったのに!
「…いらっしゃいませ。」
多分口元が引きつっているだろう。
「可愛いですネユキ先輩!」
「コトネちゃん…」
「先輩もうそのままバトルトーナメント出てくだsへぶっ!」


ヒビキくんにはオタマロ水鉄砲を食らっていただいた。
いい気味だ。
「それ以上言ったらハイドロポンプ食らわすよ?」
「…すみませんでした。でもユキ先輩可愛いです」


まだ言うか。
小さくすみません、と呟いてくれたシルバーくんはいい子だ。


まぁ、
「来たからにはクラスの売上に貢献してってね」


((はーいユキ先輩っ!))
(本当にすみません)
(シルバーくん…)


==========
オタマロってドロポン使えたっけ…


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