02(グリーン)

01の翌日、季節は秋です


今日も今日とて、図書室でのんびり読書をしていた。


ガラガラッ…

昨日といい、最近来る人が多い。
応対の為に顔をあげると、昨日も見たような顔で。


「よぉ、昨日は悪かったな」
グリーンさんでした。

「いえ、気にしないでください。」
別に被害はルイトの小さな文句ぐらいですし。


「ちょっと文化祭の準備で借りたいのがあるんだが…」
「グリーンさんのクラスだと、料理系統の本ですか?」
「あぁ、そうだ。」


図書室の奥の家庭科コーナーに向かう。
たしか、ここだ。
「ここですよ」


そう声を掛けた瞬間。
床が、揺れた。


「!わっ…」


上から雪崩てくる本。
咄嗟に頭を庇いながら、ボールを投げる。
「ラムア!」
他の棚を、抑えて、
それは声になかなかった。
けれどラムアにはわかったみたいだ。


「おい、大丈夫か?」
グリーンさんが手を引っ張ってくれて本の山から脱出した。


「ありがとうございます…」
きっとあいつだ。

図書室の下の階はバトルフィールド。
どっかのバトル狂が『じしん』を放ったのだろう。


絶対あの幼馴染だ。


「ユキ、大丈夫かっ!?」

来た。あの優男。

「やっぱりルイト!」


そっからルイトに説教をし、グリーンさんに向き直る。

「見苦しい所をお見せしました。」
「いや、別に…」

あ、名前まだ言ってなかったなぁ。

「今更ですが、私ユキっていいます。あの本を片付けてるのはルイトです。」
「おう、宜しくな」


グリーンさんに本を渡して、崩れた本は気にしないでくださいと伝える。
どうせルイトが片付ける。
グリーンさんはルイトを見つつも帰って行った。


さぁ、この幼馴染はどうしようか。



==========
夢主腹黒(笑)
キレると怖いタイプです。



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