01(レッド・グリーン)
ある日の放課後。
ユキは、困っていた。
何時ものように来た図書室で、
黒髪の人(男)とピカチュウが、
…寝ている。
これだけなら何てことはないのだが、今は下校時間間近。
起こさなければならない。
起こしたあとに怒られたらどうしよう…
ユキがオロオロしていると、一匹のピカチュウが机に飛び乗って寝ているピカチュウを起こし始めた。
「ライカ、」
あ、ピカチュウ起きちゃった…
今度はそのピカチュウが黒髪の人(男)を起こし始める。
「ピカ、ピカチュ!」
「ピ、カチュウ…?」
あ、人も起きた。
「あの…」
ガラララッ
「おいレッド!お前此処にいたのかよ」
入ってきたのは、
2学年でも有名なグリーンさん。
ということは、寝てるのはレッドさんかな、
「グリーンうるさい」
「なんだよ、せっかく起こしに来てやったのに」
あ、時間。
「あの、時間なので退出をお願いします」
「あぁ、レッドが悪かったな」
「………」
レッドさんは無口みたいだから気にしないでおこう。
「…そのピカチュウ、」
「ライカですか?」
「バトルしてみたい。」
ルイトが鍛えてるから、強いってことですかね?
「ライカはルイトのとこの子ですからルイトに言ってあげてください。」
「……わかった」
隣でグリーンさんが「レッドが喋った…」とか言ってるが気にしない。
外へ出て鍵を掛ける。
レッドさんとグリーンさんは帰って行く。
あぁ、私も幼馴染に会いに行かなきゃ。
「ルイト」
校門にいるルイトに声を掛ける。
「あのね、今日…」
レッドさんのことを話さないと。
きっとルイトもバトル狂だから喜ぶだろう。
予想通り笑った幼馴染と、帰るいつもの帰り道。
(これが私の毎日)
(これがあの賑やかな毎日に変わるなんて、思わなかった。)
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やっと一話。
ユキさん目線。
ルイトは次しっかり登場します。
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