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ヒャッフゥ!今日も恒例のお仕事TIMEだぜ!
テンション高すぎだろって?
しょうがないじゃん!!テンション上げてないと応接室ってひたすら無言なんだよ!?
委員長はこっちから話しかけない限り喋らんしー
草壁さんは委員長のパシリでほとんどいないしー
そんなこと考えながら、応接室のドアを開ける。
「楓、委員長に報告があるであります!!」
「・・・・・・何?」
あれ?今一瞬見えた嫌そうな顔は幻覚かな?幻覚だな?
もービックリさせるなよー
いそいそとソファーに座ってお茶菓子をあさる。
「きっと幻覚じゃないよ」
ベシンとお茶菓子に伸ばした手を叩かれる。
痛い。地味に痛い。
「あれ?今度は幻聴まで・・・」
「あ、それとこの書類、今日の下校時間までに終わらせてね」
ドンと音がして私の目の前のテーブルに私とお茶菓子とを阻むように作り上げられた壁。
そう、これを仮にキングキャッスルと名付けよう。キングキャッスルは今、私とお菓子を阻んでいる。これを許していいのか?否!許していいはずがない!!
「成敗ーー!!」
バシュと手刀を作って書類を床に撒き散らすと、お菓子に手を伸ばす。
ヒヤリと首筋に何かの感触。言うまでもない、トンファーだ。
ヤバイ、咬み殺される。そう思ったときにはもうすでに手遅れで・・・
「・・・咬み殺す!」
「ちょ、ストップ!ストップ!」
慌ててソファーの後ろに隠れながら説得を試みる。
そして、思い出す。そういえばさー今日はさーやな事ばっかだよー
根津には退学させられそうになるしー委員長には咬み殺されるようになるしー
あ、そうだ。
「委員長!報告!報告!」
「報告?珍しいね・・・」
報告、という言葉を聴いて委員長は一旦トンファーをしまう。
そして、私は話し始めた。
ネズミ男のこと、全部。
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