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「酷い、酷過ぎるよこの人たち。か弱い乙女を捕まえて無視とか。シカトとか」


「どこに乙女がいるの?」


「本当に不思議そうにするな委員長!!」


「んじゃ、王子これから用あるから」


「そうなんだ〜」


…。


………。



「何でついてきてんの?」


「イタリア観光だよ。あわよくばルッスさんのご飯食べさしてもらおうとか全然思ってねぇし」


「………」


「エース君の無言が怖いんだけど。てか、お前男一人引きずるってどんな馬鹿力だよ」


「うるせぇ前髪」



とまぁ、こんなふうに和気あいあいと和やかに互いを罵りながらヴァリアー城(楓命名)へと向かう。勝手について言ってるだけともいう。

でも、あの恐ろしいほどのスピードで木の上びゅんびゅん飛んで行こうとしない辺り前髪は優しいね。

前髪の長さは優しさに比例するってあの噂は本当だったんだね。


「そんな噂ないから。馬鹿」


「委員長つめたい」


「エース君不機嫌ー」


「うるさい黙れ。馬鹿」


「委員長?そんなにカリカリしてたら駄目よ。煮干し食べる?」


「いらないよ。馬鹿」


「エース君、馬鹿が語尾みたいになってんじゃん」


「あ、ちょ、前髪前髪!!アレ?あのでかいのヴァリアー城!?」


「るせっ!叫ぶな」


「どっちもうるさいよ」



とまぁ、そんなこんなでヴァリアー城に到着した私達。

どうなる、楓!どうなる委員長!どうなるルッスさんのご飯!!


待て次回!!


……(あ、忘れてた)


どうなる前髪!!




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