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次の日。

何とか委員長を電子レンジ君でなだめ(※72話参照)翌日の朝を迎えた私。

あの後は大変でした。食べ終わった食器を片づけろとかぬかしやがった委員長を殴り飛ばさん勢いで掴みかか……るのを必死にこらえてそのパワー全部足に込めて全力疾走した(要は逃げた)

料理は運んでも片づけるなが私のポリシー!!!……嘘!!



「てことで委員長、イタリア観光いこー」

「いってらっしゃい」

「あれ?おかしいな。私はいこーって言ったはずなんだけどな。何で送り出す言葉が返ってくるんだろう」

「いってらっしゃい」

「いや、何回も繰り返すなよ!!」

「うるさいな。早く出て行けよ」

「命令形になった!!」


ベッドの中でもぞもぞと動き回る委員長の布団を引っぺがそうと格闘しながらも私は決死の説得を試みる。

つか早く起きろよ。


「委員長――――!早く着替えてきてくださいねー」

「チッ」


何とか委員長の布団引っぺがしに成功した私。褒めて!!戦地から奇跡の期間を果たした私をほめて!!ってツナに言ったらなんか部屋にブリザードが吹き荒れた気がした。

ツナが黒くなってもあれなので私は驚愕の朝ごはんから目をそらしつつ委員長を待つ。

暫くすると委員長がやってきた。


「…………」


案の定苛立たしげにこっちをにらんでる。『オイこら気様。着替えてやったんじゃからさっさとせんかいコルァアアア』みたいな。

でもめげない!!私は強い子!!めげないよ!!!!


「さ、委員長!!まずは朝食べに行きましょうか!!」

「……目の前にあるのは」

「朝ご飯です」

「二回も食べるつもり?」

「違います。朝ご飯と朝食は全くの別物です。なんかこう、雰囲気的なあれが」

「バカ?」

「失礼だなお前は!!!」


朝ご飯。嫌いなものが入ってきたわけではありません。

ただちょっとイタリアに来てまでご飯とお味噌汁出されるとは思わなかったの。

シェフさんに「ハッハッハ!!日本の人が来てるっていうからね!!張り切ってみたよ!!ジャパニーズフードは朝にぴったりだろう!!」って言われて(ディーノさんに訳してもらった)軽くシェフさんを殴ろうとしたのは記憶に新しい。

という訳で、軽いショックを受けた私は朝ご飯を食べなかった。だってイタリアっぽいものが食べたいんだもの。



というわけで、不機嫌に委員長を引きずって観光スタート!!!



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