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ものすごい速さで軽やかにこー君を狩りに行った委員長。これじゃマジでわが親友の安否が疑われるぜ!助けなきゃだぜ!

これは、勇者カエデの世界征服までの物語...


「ちょ―――!!人がおまえんちの旦那に殺されそうになってるんだけど!!助けて!助けて!」

「こー君、それは委員長だよ。うちのパパンはママンに怒られて部屋に引きこもって二日目だよ」

「お前の親父さん面白いな!じゃなくて、マジで!マジでこれ殺されるって」

「絶体絶命(笑)」

「(笑)じゃねェええええ!!」


えと、只今の状況を説明しますと委員長がこー君に向かってトンファーを振り回して、こー君がそれをよけつつお話をしているという感じですかね。つかよく考えたらこーくんすげくね!?


「いい加減にちょこまかと逃げ回るの止めたら?どうせ僕に咬み殺されるんだから」

「いぃやだぁあああ!大体オレが何したっていうんだよ!」

「群れてた」

「はぁあ!?オレ別に中華まんになる願望はねぇよ!?」

「こーくーーん!漢字が違うよー蒸れてるじゃなくて群れてるだよーー」

「大体、楓も楓だよ。いきなりこんなどこの馬の骨ともわからない男と付き合い始めて。僕は許さないから」

「いや、お前は私の父ちゃんか」

「ちょ、マジで勘弁してくれよ―夫婦の痴話げんかにオレっちを巻き込むなって――」

「誰が夫婦だ誰が」


そしてその後数分と立たないうちに、命からがらこー君は逃げ出した!そして、今は何故か私が応接室で正座をさせられているぞ!なんでかな!ちょっと前にもこんな状況あった気がするぞ!


「何でですか委員長。何で私がせーざせにゃならんのですか」

「君たちが紛らわしいことしてるから」

「いや、それどっちかというと悪いの明君です。明君を咬み殺しちゃってください。私が許可します」


ったくこー君めーまんまと逃げおって!こんなか弱い少女一人犠牲にするとは何事だ全く!!


「大体君は、何もわかってないよね」

「委員長は人の気持ちを考えて行動した方がいいと思…なんでもないっすサーセン!!」


委員長の怒りが爆発しそうだったから途中で謝っといた。スライディング土下座しそうな勢いで謝っておいた。


「君は…………はぁ、もういいいよ」

「えぇええええ!自分で勝手に怒っといて何で諦めモード!?委員長そりゃないっすよ!」

「言ってもわからないだろうから」

「ちょ、馬鹿にせんでください。こちとら一千万の死線(咬み殺される的な意味で)を潜り抜けてきた生粋の戦士ですよ!?大丈夫です!悩み事ならどーんと相談しちゃってください!」

「じゃあさ、何で君は僕に敬語を使うの?」

「は?」


何をいっとるんだこの人は。自分が言い始めたことじゃねーか。


「いや、委員長が委員会に入った時にですね。あ、僕に敬語使わなかったら咬み殺すから。って言ったんですよ!?お使い行くの忘れたらおやつ抜きだからみたいなノリで凄いこと言ったんですよ!?」

「あぁ、そうだっけ」

「自分の発言には責任をお持ちくださぁあああああああい!!」

「じゃあいいよ」

「は?」


やだな。今日は私、は?って言ってる率高いぞ。このままじゃ歯になっちゃうかもしれないな。それだけはいやだ。気を付けようか、うん。


「敬語、使わなくていいよ」

「マジか――――!やっとだね!やっと委員長もミーの事友達だって認めてくれたんだね!んじゃ親しみを込めて黒蜜柑君ってよ…っばないっすよ流石にーー!」


敬語を取ると、委員長の機嫌が少し良くなったのが分かりました。黒蜜柑って言ったら委員長の殺気がものすごく強くなったのが分かりました。

とりあえず、今日から敬語使わなくて良いそうです!キャッホウゥウ!!



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