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「ふははははは!!人がゴミの様だ!!」

「そのためだけの観覧車乗るやつ初めて見たよ僕」

「うっそだー!みんな絶対一回はやったことありますって!」


何処からくるんだその自信は、とか何とか言いたそうな目で委員長が見てくる。あ、ちなみに今私は心を読んだわけではありません。委員長様バッチリ呟いてましたからね。


「で、覚悟はできてるんだよね?」


真っ黒いオーラをしょってニコニコ笑ってる委員長。怖い。怖すぎる。何かあれだ。目が獲物を根らう獣の目だ。


「ま、まさか……」


まさか、あのイベントが起こるというのか!いや、仮にも遊園地の観覧車。そして、乗っているのはヒロインと鬼畜上司!フラグが経ってないとも言い切れぬ!!そういう事なのか!!


「そう、そのまさかだよ」


ゆっくりと立ち上がろうとする委員長。そして、私は絶叫した。


「やめろ動くな委員長!水銀レバーが作動するだろおおおおお!!」


沈黙。


「は?」


立ち上がりかけたところで私が叫んだので中腰の状態で固まった委員長。あ、ちょっとこの状態間抜けだ。ププ。ってそうじゃなくて。

なんで委員長吃驚してんの?だってあれでしょ?

例の小さくなっても頭脳は同じ!眼鏡の探偵君の話に合った、観覧車事件言ってるんでしょ?

アレは駄目なんだよ!水銀レバーとかちょっとよく分かんないけど、動いたらドン!っていうんだけは分かるんだよ!!


「だだだだって、観覧車、爆弾……松田さ――――ん!!」

「………ゴメン、そうだね。君はそういうやつだったね」


頭を抱えながらはぁ、と溜め息をつく委員長。なんだよ。やめろよ私が悪いみたいな空気にするの。

何?何です?私悪いことしました?してないですよね?

爆弾で二人とも死ぬっていうフラグを見事に折ってやったと言うのに(それよりも大事なフラグを真っ二つにしてます)

とりあえず、爆弾はなかったみたいでよかったです。(当たり前)

観覧車も爆発することなく、私たちは今帰り道でございまする。

気が付けばあたりはすっかりオレンジ色に染まっていた。なんていうか、血をぶちまけた様な赤だ。


「対していいこと言えないくせに見栄張るからそういうことになるんだよ」

「はい、心読まないでください――」


只今、遊園地からの帰り道にございます。何か知んないけど、送ってもらってるであります。


「珍しいこともあるもんですねー」

「………そうだね」

「委員長?どっか痛いんですか?お腹?お腹痛いの?腹痛?ねぇねぇ、何でそんなにテンション低いんですか」

「…………」


じゅ、重症だぁあああああ!!なにも反応しないぞ!どうしよどうしよ!なんか、何か委員長を正気に戻す方法は…ん?まてよ。なんで委員長はこんなんなっちゃったんだ?なんかあったのかな?


「いいんちょーー何かありましたー?お腹痛いくらいでそんなんなってたらいざという時大変ですよー」

「…うるさい。別に胃が痛いわけじゃないよ」


はっきりすっぱり言い切りやがりました。だったら何が気に入らないんだよ!!


「………」


ホントに沈黙。ずっと沈黙。どしよ。ヤバいよ。

だってさほらあれじゃん。私って結構空気読まないでべらべらマシンガントークするけどさ。さすがにこの雰囲気じゃ大阪のおばちゃんでも言葉を詰まらせてしまうね!絶対だよ!


「………楓が悪いんだし」


えぇええええ!!ぼそりとなんかものっそいこと呟いてますよ!?何!?私が何したって!?今日はいたっていい子にしてた方だと思っていますが!!


「いんちょーどういう意味か教えていただきたいなーなんて」


…な、なんだよ。無言で睨んでくるなよ。殺気光線びんびんだぞ。破壊光線をしのぐぞ。ヤバいぞそれって。

機嫌悪い。つか、何か悩んでる感じ?

え、委員長悩みとかあるんだ。ププ。(失礼)



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